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ほんとに不調? 松山英樹が日本で歴史的な米7勝目の謎(ZOZOチャンピオンシップ)

ZOZOカップと戯れ。コロナ禍の表彰式は自分で優勝杯を取る決まりです©JGTOimages
今度は日本でみんなの夢をかなえた。
松山英樹がホームで歴史的な米7勝目を達成した。

一昨年の日本開催では、ウッズの82勝に3差で敗れた18番で、ウッドの2打目がピン奥4メートルに着弾するイーグル締め。

ウッズの快挙にも負けない劇的Vに、習志野の夕空がドっと沸いた。

鳴りやまない拍手に向かって両手を挙げて応えた松山。

Vスピーチの第一声で「マスターズの後の優勝をここ日本で遂げることができて、本当に嬉しく思っています。たくさんの方の応援のおかげで最後まで集中力を途切らせることなくプレーができた。本当にありがとうございます」。

1差で出た最終日は6番で、最初に13メートルをねじ込むイーグルを奪って一騎打ちを呈したトリンガールに揺さぶりをかけた。

8番で3パットのボギーを叩いて並ばれ、10番で一度逆転されたが、11番で左横から10メートルもの急なスライスラインを読み切り、
ガッツポーズを握った。

13番パー3では奥から3メートルのチャンスも逃さず、首位を奪い返すと15番で2オン2パットのバーディ。
一気に引き離しにかかった。

日本開催の米ツアーで、4月のマスターズに続く米7勝目を狙って誰よりも早く練習場に行き、誰よりも遅くまで練習場に居座ったが「マスターズを勝った人のスイングじゃない…」。

開幕前から「マスターズの時が10なら今の調子は1か2」と、打ち明けていた。

それでも、謎のV争い。

リモートのV会見で、海外メディアが「さっき、調子は2って言った?」。
不調を疑われて「本当です」と苦笑いで即答。
「自信も、1とか2しかなかった。でも、コースに出たら本当にたくさんの方々に応援していただいて。、いい意味でここに打って行けという雰囲気を感じて。その中で、いいショットが打てたり、いいパットが打てたのかなと思います」と、何度も観客のおかげを強調。

「日本人選手で上位にいたのは僕だけでしたので。プレッシャーもありましたが、それが今回はよい方向に行ってくれました」と、上限5000人が惜しい神がかりな圧勝で、ホームの期待に応えてみせた。

「また次、いつ日本でプレーができるかわかりませんが、アメリカでも今日いただいた声援を忘れず、頑張っていきたいです」。

これで、9月から始まったばかりの21ー22シーズンのフェデックスランキングで3位に浮上。
悲願の年間王者にさっそく弾みをつけたが米3勝の丸山茂樹から、最近よく言われるのはアジア人最多勝利の更新だ。

「KJチョイ(韓国)さんが8勝なので。早くそこを抜いてくれと言われています。近いところまで来ましたので。早くできるように頑張りたい」。
日本のエースはこれからも、期待を一身背負って着実に、世界最高峰をのぼっていく。

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