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カシオワールドオープン 2018

23年目についに途絶えた。手嶋多一が賞金シード落ち

手嶋といえば、コーヒー!! クラブは忘れても、コーヒーは忘れないと仲間からもからかわれるほど。普段どおりに飄々と今年の舞台を降りた。また来年!!
大記録は途絶えたが、飲んで、食べて、喋って、笑って2018年もふだんどおりに幕を閉じた。こんなせわしない時期にも大好きな朝のコーヒータイムは欠かさない。
今年シニア入りの年齢を迎えたが、見よこのバランス感覚!
斜面を駆けおりたって、紙コップから一滴もこぼれないのだ。
まだまだ若い50歳。
だが今年は、「終わりましたね…」。
賞金ランキング88位で迎えた今週。2日間で通算4オーバーをたたいて、手嶋が予選落ちを喫した。
賞金シードを継続中の選手では最長だった22年連続がついに、途絶えた。

40代のころは、こだわりを持っていた記録ではあったが「今年はさすがに体力と、歳を感じた1年でした。なかなか、うまくいかなかった」。
今週2日間は武藤と、若い出水田と回って「飛距離とかパワーとか、世代交代というか。補う何かが必要だ、と」。
この日は強風下のゴルフで反省もあった。
「みんなこんな風の中で慎重にやっているのに、自分はプレーも早いし、雑にやっているな、と。前にできたようなことが、できない。集中力が欠けているな、と。丁寧にやるっていうのも、テーマのひとつだと思った」。
復活を見据える来季にむけて、課題を拾えるだけ拾って一足お先に家路につく。

「26歳の初シードから、50歳までできたんですから。もう十分ですよ」と潔く、23年目の記録継続は、かなわなかったが「おかげさまで、来年も出られる」。
賞金シードは失っても、14年の日本プロで得た5年シードがまだ1年残っている。
「優勝したおかげで、今までつながっているので。また何か新たなことに挑戦しながら、頑張りたいと思う」。
手嶋の記録を受け継ぐように50歳の谷口も、49歳の藤田も、今年22年連続の賞金シードに到達した。
「谷口さんも、藤田くんも頑張っているんで。見習いつつ。…でも、トレーニングはやらないですけど!」。
頑として、わが道を貫く職人気質はそのままに、「このオフはいろいろ考えてやろうかな、と」。
飄々と、50歳が今年最後の舞台を降りた。

※賞金ランキングによる翌年度シード権獲得連続記録
1尾崎将司 32年(73年〜04年)
2杉原輝雄 22年(73年〜94年)
 手嶋多一 22年(96年〜17年)記録ストップ
 谷口徹  22年(97年〜18年)継続中
 藤田寛之 22年(97年〜18年)継続中
 片山晋呉 22年(97年〜18年)継続中
7中村通  21年(73年〜93年)
8金井清一 19年(85年〜03年)
 渡辺司  19年(85年〜03年)
10鈴木亨  18年(93年〜10年)
 宮本勝昌 18年(00年〜17年)
12Dスメイル 17年(98年〜14年)
13青木功  16年(73年〜88年)

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