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東建ホームメイトカップ 2019

豪州から渡ってきたばかりの新顔。23歳のディラン・ペリー

日本ツアーは毎年、各国から優秀な渡り鳥たちが飛来する中でも、ディラン・ペリーはどうやら折り紙つきだ。
昨年、初挑戦のファイナルQTで22位につけて出場資格を得るなり、この“デビュー戦”で挨拶がわりのV争い。
風が強く吹き始めた後半こそ伸び悩んだが前半の17番ではカラーからパターを握った6メートルのイーグルパットを沈めるなど68。初日の5アンダーからまた3つ伸ばして、上々の決勝進出を果たしてみせた。

もっとも、今大会の権利が発生したのは前週の木曜日。
マネージャーを通じて繰り上げ出場が決まったことを知って、大慌て。
「それから飛行機や宿の予約をして…本当に忙しかったよ!」とそんなドタバタ劇を微塵も感じさせないスマートゴルフでリーダーボードに居座った。

13歳からゴルフを始め、母国豪州の「クイーンズランドアマ」など数々のタイトルを獲得。豪アマのプレーヤー・オブ・ザ・イヤーを獲得したこともある。
2017年には歴史と伝統の「全英アマ」で準優勝。
翌年にプロ転向するなり、最高3位の成績を残した。
輝かしい経歴ながら「いきなりアメリカなど本場でやるよりも、じっくりと力をつけてと思った」と、まずは日本ツアーに足場を作りにやってきた。
「ステップバイステップ。一歩一歩成長していけるように、今年は日本で頑張って来年のシード権を獲ろうと思う」と堅実だ。昨年、一足先に日本ツアーに参戦したアンソニー・クウェイルは、一つ上のご近所さん。ゴールドコーストに構えた互いの家は歩いて2分という近さで「ジュニア時代から知っていたけど5年前から特に親しくなりました」とこのたびの来日にもアドバイスをしてくれたり、親切に心を砕いてくれたという。

そして、イケメンである。
「そうそう。クウェイルは身長も高くて凄くかっこいいよね!」。
あなたもね。
「…本当に…?」と照れて、頬を赤くしながら「ありがとう!」。
193センチのクウェイルに身長では負けるが、184センチに乗った小さな顔もなかなかのもの。
豪州から飛んできた23歳の新顔。
このままトップで走り抜ければブレイクしそうだ。

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