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関西オープンゴルフ選手権競技 2018

デビュー戦! 比嘉一貴が4アンダー

この大会さえ、大会独自の予選会の順位が繰り下がったから得られた出場権だった。ほんとうに少ないチャンスから掴んだレギュラーツアーでのデビュー戦。
「緊張するかな、と思ったけれど。気合いを入れすぎると空回りする。いつも通りを心がけた」と、スタートから落ち着いて、3連続バーディで自ら初戦を祝った。

ここ小野東洋ゴルフ俱楽部は昨年のQTセカンドでも経験したコースでもあり、「ティショットのミスでスコアを落とすイメージがあった」と、ドライバーでの第1打は後半の3ホールに抑えて丁寧に攻めた。

それでも10メートルから3パットをした12番と、フェアウェイからボギーにした16番こそ反省したが、最初の一歩は幸先良い。

23歳の船出を、たくさんの人たちが見守っている。
きっと海の向こうの偉大な先輩も、気にしている。
昨年のQTサードの2日目には即、電話がかかってきた。
「どうした、何があった」と松山英樹。
「やっちゃいました・・・」。
過少申告で失格をした旨を説明したら、案の定叱られた。
「怖かった・・・」。
しかしやってしまったことは、もう仕方ない。
「アジアンツアーのQTを受けると決めたときにも“お前は日本に限らず海外に出ろ”と。応援してくれた」。
先輩の心強い後押しもあって「落ち込んでいる暇はない」と、慌ただしく亜二部ツアーの資格を得ると、あっさりと4月のバングラデシュで初出場V。

「日本は移動も楽だし、言葉の問題もない。最初から日本に出られるのが一番良かったが、出られる試合を何でも探して頑張るのも、僕の道なのかな」。逞しく腹を据え、前向きに歩み出したプロ人生に、さっそく光明が差している。

松山が制した2016年の日本オープンの表彰式ではローアマ(14位タイ)として、先輩と肩を並べた。
学生時代からナショナルチームの常連で、身長は158センチと小柄だが、鍛えた胸板はムッチムチ。
どこに出ても物怖じしない肝っ玉の大きさも、また魅力だ。
「チャンスさえあれば、活躍できるという自信はある」。アメリカの先輩にも届くビッグニュースを届けてみせる。

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