記事

中日クラウンズ 2013

和合のクラチャン、72歳が完走! 

慣れ親しんでいるはずの和合。「しかし、トーナメントのグリーンは、本当に難しいね」。2日目も風が吹く中で、ますます硬さを増していくグリーンは、大ベテランのトップアマでも、手に負えない。
スタートの1番と、最後の18番こそスーパーパーを拾って「入り口と出口だけはしっかり締めた」と胸を張ったが結局、通算46オーバーには「アマチュアのおじいさんには、ちょっとグリーンが難しすぎる」と、苦笑した。

それでも72歳の大健闘は18番で、万感の拍手に包まれて、上がってきた。
亡き杉原輝雄が持つ、大会の最年長記録の72歳と10ヶ月には5ヶ月ほど及ばなかったが、ドンに続く年長記録に、主催者から大輪の花束を受け取って、「あらあら、嬉しい」と、感無量だ。

昨年の和合のクラブチャンピオンに輝いて、手にした自身5年ぶり19回目の出場権。
これには、和合で過去2度の優勝を飾った片山晋呉もひれ伏した。

「クラチャンでしょう?! グランドシニアじゃないんでしょう!?」。
また石田さんが、和合で最年長のエージシュートの記録保持者という情報も入手して、「凄いよ、ホントに!!」と絶賛したものだが実は、石田さんには、もうひとつ凄い記録がある。

今回、バッグを担いだ美容整形外科「高須クリニック」の高須院長と、愛知県豊田市の京和カントリークラブで216ホールを12時間で回ったのは、2011年の8月2日のことだった。
東日本大震災の復興支援活動をしていた高須さんがその一環として、「お年寄りでもまだ頑張れるというところを東北のみなさんにも見せよう」と、持ちかけた。
その前に、「予行演習だ」と言って、まずは1ラウンド1時間の記録に挑むも、失敗。
「でも僕らは本番に強い」と、フォアサムプレーでカートを駆使して、みごとギネスブックにも登録された。

驚異の72歳。
次なる野望は・・・?!

「いやいや、クラチャンもね。そろそろ若い子に譲って、そろそろ引退しよかと思ってるんです」と、石田さん。
即座に高須さんから鋭い突っ込み。「そんなの10年前から言ってるじゃない!」。
「ハハハ」と笑ってごまかした。「いやいや、もうね。体力の限界も自分で分かってくる頃。ゴルフは一生恋人。ぼちぼち楽しくやれれば」と好々爺の笑みも、はつらつとしたプレーぶりを見る限りはその言葉も信用おけない。

関連記事