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マイナビABCチャンピオンシップ 2009

金亨成(キム ヒョンソン)が「今日のゴルフはハンパじゃない」

6月の「ミズノオープンよみうりクラシック」で、あの石川遼と優勝争いを繰り広げたことで、ご記憶のファンも多いだろう。

韓国出身の29歳はあのとき、にわかに受けた取材攻勢にもほとんど日本語が話せなかったが毎日30分の特訓で、今や日常会話なら、ほぼ問題ないほどに上達した。
この日は16番パー3から、上がりの3連続バーディで首位タイに踊り出て、流ちょうな日本語で、嬉しそうに振り返る。

「16番は、ハンパじゃないよ!」。

フェードボールで攻めたティショットは「完璧」だったという。フォローの風に乗り、ピンそば3メートルについた。
「これが入ってラッキー、ラッキー」。
さらに17番は、残り172ヤードの第2打を7番アイアンで4メートルに乗せて「スライスラインが入ってまたラッキー」。

そして最終18番パー5は、フェアウェーのど真ん中から3番アイアンでみごと2オン。
「イージーバーディ」で締めくくって「このコースが大好き!」と、ノリノリだ。

今季は、ファイナルQTランク7位の資格で初参戦のルーキーは、初体験の高速グリーンも怖れない。

心強い相棒がいるからだ。
今年から、バッグを担ぐ専属キャディの山本尚(まさし)さんは、昨年までここABCゴルフ倶楽部に勤めていた。
4年間、コース管理について学び、今大会コースセッティングにも携わった。
「いえいえ、僕なんか。そんなに細かい部分まで、グリーンのラインが読めるとかではないので」と謙遜するが、「彼のおかげで安心してプレーが出来る」と、金も絶大な信頼を置いている。

山本さんも、キャディに転身して1年目。
しかも韓国語が喋れず、はじめはコミュニケーションの面で不安もあったが、そこは研究熱心な金に大いに救われている。
「お互いに勉強、勉強!」と、息もピッタリ。
好発進にも「僕らにとって、今年はコースも何もかも、すべてが初めての経験。とにかく焦らず行こう」と、2人ニコニコと話し合う様子に気負いはない。

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