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〜全英への道〜 ミズノオープンよみうりクラシック 2008

塚田好宣「今週は、つまらないミスは1個もない」

アジアの中でも、特にタイをこよなく愛す塚田が今週、かの国から連れ帰ったのは先の三菱ダイヤモンドカップでツアー初優勝をあげたプラヤド・マークセンのエースキャディだ。

日本ツアーでは、兵庫県・伊丹市在住の上江洲安秀さんがバッグを担ぐが、アジアンツアーではもっぱら通称エッグさんが専属だ。

昨年、シード落ちを喫した塚田は先月のアジアンツアー「バンコック・エアウェイ・オープン」で最近、なかなか調子が上がらないことをこんこんとマークセンに打ち明けたところ、「僕のキャディを貸してあげるよ」との許可を得て、エッグさんを連れ帰ってきたのだ。

そして今週の初タッグは、その甲斐があったと痛感している。
以前から「なかなか良い仕事をする男だ」と感じていたが、実際に起用してみるとその素晴らしさがますます実感できた。

「彼がいろんな情報をまとめあげて、しっかり僕に伝達してくれるから。今週は“なんでこんなところでボギーやダボを打つの?”というような、つまらないミスが1個もない」。

日頃から周囲にも「おまえは良いキャディがいればきっと良い成績が出る」と言われ続けてきたが、その言葉の意味を、改めて噛みしめている。

この日2日目には通算6アンダーの暫定首位に浮上して、「やっぱり、必要なのは良いキャディかな」と満足げに頷く一方で、「結局、僕自身にマネジメント力がないってこと?!」と自嘲の笑みを浮かべる。

2004年の全英オープンのアジア予選を突破して、ロイヤル・トルーンで初のメジャーに挑戦。
かの地を踏んだとき、「プロになって本当に良かったと、このとき初めて思った」と感慨にふけったのもつかの間、通算17オーバーで予選落ち。
2日目はボギーのオンパレードに、「途中でプレーをやめたくなった」というほどの屈辱を晴らすにはもう一度、挑戦するしかない。
2日目を終えてそのチャンスを目前にして「ぜひ、行きたいッスね」。
短い台詞に思いを込めた。

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