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VanaH杯KBCオーガスタゴルフトーナメント 2012

レジェンドたちの夏・・・02年覇者の湯原信光も5年ぶりの舞台

今大会の初出場は、1981年。デビューから2年目の夏に、プレーオフの末に2位につけた。そして翌週の関東オープンで、ツアー初優勝を達成した。「自分もプロでやっていける、と確信出来た。そのきっかけとなったのが、このKBCオーガスタだったんです」と、懐かしそうに振り返る。

88年には肝炎。93年には右膝の故障、96年は右肘痛。度重なる怪我に見舞われたプロ人生の中で、いつも一縷の希望を与えてくれたのも、今大会だった。
99年には重傷の椎間板ヘルニアで一時期は立つことも、歩くことも出来ず、あまりの激痛に「いっそ俺を殺してくれ」と、奥さんに泣いて訴えた。

まさにどん底から奇跡の復活も、2002年のこの大会だった。
45歳にして10年ぶりのツアー通算7勝目に、真夏の芥屋(けや)は大きな感動に包まれたものだ。

今は、もっぱらシニアツアーが主戦場だが2007年以来、久しぶりにこの舞台に帰ってきた湯原は「40年も続いているトーナメント。本当にありがたい。これからも長く続けていっていただきたい」としみじみと、本人も記念の今年、大会に花を添えたい思いでいっぱいだ。

先週の「ファンケルクラシック」はプレーオフこそ進めなかったが、1打差の4位タイに、自身に期するものもある。
「シニアだけでなくこのレギュラーツアーでも、ギャラリーの興味を引くようなプレーが出来れば」。55歳がまだまだ夢を追いかけていく。

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