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ジュニア育成の新たな取り組みが青森県からスタート(8月27日)

ドライビングレンジでは4時間に及ぶレッスン
青森県北西部にあるナクア白神ゴルフコースを拠点に、ジュニア育成の新たな取り組みがスタートした。

この取り組みは、ジュニア育成にかかる経費を、賛同する有志たちが供出し、長期的な視点で継続していくもので、地元の大手企業や個人、そしてプロゴルファーたちがそれを支えるという仕組みだ。
また、トーナメントで活躍するトッププロの技術を、ジュニアたちに披露することにより、その飛距離やテクニックを眼に焼き付けてもらうことも目的としている。

プロゴルファーとして名を連ねるのは、中嶋常幸や兼本貴司、そして加瀬秀樹などで、これらの有志で組織される「青森県ジュニアゴルファー育成会」が主体となる。

そのキャッチフレーズは「青森県から世界へ」と壮大だ。

「世界へ」というのはゴルフの技術だけのことではない。
エチケットやマナー、そしてルールを重んじるゴルフの特性を活かし、礼儀や思いやり、フェアプレー精神や道徳心などを養うことに重きを置いており、将来、世界に出て行ってもはずかしくない人間性を兼ね備えて活躍してもらおうというもので、中嶋は、「ゴルフは人生の縮図、人生のミニチュア版と言えるでしょう。思うようにならないことが沢山あるが、ゴルフで心と体を鍛えてほしい。」とその狙いを話す。

青森をスタート地点に選んだ中嶋は、「僕は44才まで青森とは全く縁がなかったが、テレビマッチの収録があってこのコースにやってきた当時、空港に夜遅く到着し、朝起きてホテルからの景色を見って絶句した。更に、ドライビングレンジに立ってしばらくボールが打てず景色に見入ってしまった」と、この日をきっかけにすっかり惚れ込み、毎年オフに行っているスキー合宿でも、必ずやってくる親しみある地でもあるそうで、「青森のジュニアたちに刺激を与えたい」というのがその理由だ。

記念すべき第1回目のイベントは、育成会を代表して中嶋が登場し、午前中はドライビングレンジで4時間に渡る熱血指導。午後はコースに出て、地元の天内一君プロ、柳本泰成プロが加わりデモプレーを3ホールで披露。こちらもゴルフの技術に加えて、ショットする際の立ち位置やグリーン上で相手のラインを踏まないことなど、相手への思いやりを大切にする事などが詳しくレクチャーされた。

続いて行われた実践ラウンドでは、中嶋が各組のジュニアと2ホールずつをプレーし、ラウンドは夕暮れ近くまで続いた。

ラウンド後の勉強会では、ジュニア、保護者、地元プロ、支援者など、各部門の代表者が選考され、輪になってのパネルディスカッションも行われ、1日の限られた時間に凝縮されたイベントに、子どもたちも保護者たちも大満足の1日となった。

今後、この取り組みは青森を含む東北5県、そして全国へ広げていく計画があるそうで、ジュニアたちは「本物」と触れ合い、気軽にイベントに参加できる仕組みが始まっていきそうだ。

ナクア白神ゴルフコースの情報はコチラ
  • ラウンドレッスンではエチケットやマナーについても指導
  • 夕食会ではパネルディスカッションも行われた

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