Tournament article

The Championship by LEXUS 2009

日本ツアー初Vがかかる金庚泰 (キム キョンテ)

この日3日目にも同組で回った丸山がもっとも怖れたのが金だった。それは、どこからでも決めてくるパッティングもさることながら、どんな場面でも動揺など微塵も見せないポーカーフェイスだ。

「いつでも平然とやっているように見える」と、米ツアー3勝の“世界のマル”すら感心させた不動心は、若いころから大舞台で場数を踏んでいるから。

母国韓国でついたあだ名は「鬼」だ。特に、アマチュア時代は負け知らずで「鬼のように強い」という意味からそう呼ばれるように。

勝ち取ったアマタイトルは、「30…40くらいかな?」と本人もよく数え切れていないほど。2006年にはプロの試合で2勝をあげて、満を持して翌年にプロデビュー。
その年、韓国ツアーで3勝をあげて、賞金王に輝いた。

日本でのシード元年を迎えた今年は初優勝ももはや時間の問題とも言われ、本人は「丸山さんを差し置いて優勝するなんて言えません」と一見しおらしいが、その丸山がもっとも警戒する選手こそ、この金なのだ。

「明日は、14アンダーを目標にプレーします」。
タイで並んだ丸山が掲げた最終日の目標スコアも3アンダー。
ひとたびコースに出れば、感情をいっさい見せないその顔がいよいよ最終ホールでどう変わるのか。

関連記事