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日本プロゴルフ選手権 2007

中嶋常幸「手ごたえはビシビシ来てるよ」

松井功会長から受け取ったバカラのグラスに感極まった
グラスを片手に、しみじみと言った。「これで、年代もののワインを飲ませてもらえる日を楽しみに、また頑張りたいね!」。
昨年、日本プロシニアを制した。アマチュア時代から数えて、7つ目の“日本”と名のつくタイトルを手に入れた。

日本プロゴルフ選手権大会を翌日に控えたこの日水曜日。
大会主催の日本プロゴルフ協会が、その偉業を称えて送った記念品は7つのワイングラス。
バカラ製のそれにはそれぞれの大会名と、制した年代が刻印されている。

この粋な贈り物に、感極まった。
「嬉しくて、言葉もないよ!」。
特に思い出深い日本アマチュア選手権のグラスを手にとって、しばらくしげしげと眺め入った。

「自分を誉めてあげたい気持ちと、陰になり、日向になってくれた人たちに感謝です」。
透き通ったガラスの向こうには、これまでの道のりと、それを支えてくれた人たちの笑顔が見えてくるようだった。

しかし、そんな過去の栄光に引きずられないのが今の中嶋だ。
「すべてはすでに終わったこと。一番新しい優勝が、やっぱり一番嬉しいから」。
常に前を見据える強い気持ちが昨年、三井住友VISA太平洋マスターズの優勝を引き寄せたのは間違いない。

「今週も、手ごたえはビシビシ来ているよ」と中嶋は言う。
1984年の連覇を含む、3勝をあげている今大会。さらに4勝目を達成したら「また新しくグラスを作ります」と、宣言したのは松井功・日本プロゴルフ協会会長だ。

この言葉を真摯に受け止めた。
「2日目を終えて、優勝争いできるところにいたいもんだね」。
52歳が腕まくりした。

  • 「このグラスで年代物のワインを飲みたいよ!」(中嶋)

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