先週のウッドワンオープン広島で、１年ぶりの優勝を飾った谷口徹は次週、全英オープンを控える。今週の「長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップ」をスキップして早めに渡英し、調整に入る選手も多い中で谷口は「その必要はない」と言い切った。

会場のカーヌスティは初めてだが、出場は自身６度目（２年ぶり）。
「確かに、史上もっとも難しいコースということは知っているけれど。あそこでやるべきことは、もう分かっているから。今週が終わってからの出発で十分ですよ」。

あえて選んだ“強行軍”には「いまさらジタバタしても仕方ない」というほかに、本当の理由があった。

「“ミスター”から優勝カップを受け取りたい」ただその一心で、今週もエントリー。

３年目を迎える今大会は今年、名誉会長として長嶋茂雄氏が就任。大会名称も新たに、その偉大な名前を冠して行われる。最終日の表彰式には長嶋氏も出席し、チャンピオンはその手から直々に優勝カップが受け取れるかもしれないとの噂を谷口は聞き逃さなかった。

「ミスターから優勝カップがもらえるなんて一生にあるかないか。いや、そんなプロゴルファーは、ほかにいないのではないか･･･」。

ミスターへの尊敬と憧れの念を闘志に変えて谷口が、会場のザ・ノースカントリーゴルフクラブ（北海道千歳市）で２週連続優勝を狙う。

• 谷口 徹