Tournament article

コカ・コーラ東海クラシック 2007

藤島豊和「優勝すると思ってやる」

ファイナルQTランク11位から本格参戦の今年は、ずっと予選カットを意識しながらプレーしていた。しかし、今週は大変身。「絶対に勝つ」。強い気持ちで挑もうと決めたのは、2週前のANAオープン。

同じQT組の篠崎紀夫がプロ16年目のツアー初優勝をあげたことで、「俺にも、できるかもしれない」と俄然、勇気がわいてきた。

それに、「予選落ちを気にするから、そういうゴルフになる」とも言える。
「優勝する、と思ってやれば、もっと上にいけるはず」。
だからこの日2日目もスタート前に宣言した。
「今日は絶対にトップに立つ」。
そう言えるだけの根拠もある。
今週は、特にドライバーショットが絶好調だ。
「真っ直ぐ飛んで、ほんとどラフに行かない」と言い切れるほど自信がある。
「ヘタにスプーンやクリークで行くと余計に曲がるだけ」と、この2日間でティショットを刻んだのはわずかに2ホールだけ。
「こんなときは、曲がってもいいと、ドライバーを思い切り振って、伸ばせるだけ伸ばしたい」と難攻不落の三好にも貪欲に、向き合っている。

前半の14パー4で残り80ヤードの第2打を、サンドウェッジで直接入れてイーグルを奪うなど、通算2アンダーは、首位と2打差の2位タイに浮上したものの「今日は不本意なラウンド」と、悔しがった。

「2メートルから4メートルが、ことごとく入らない」と、グリーン上で苦しんでいる。
後半の5番では3パット。
次の6番で2メートルのバーディチャンスを外して「本当ならもっと伸ばせた」と地団太を踏んだが、「こんなときでも、上位に行くコツは掴んでいるから」とニンマリだ。

東北福祉大の先輩、谷原秀人の専属キャディの進藤大典さんを“レンタル”して自己ベストの4位につけたのは、9月はじめのサントリーオープン。

常に前向きなゴルフ、キレのある大胆なプレースタイル、メリハリをつけたコースマネジメント・・・。
あのとき、進藤さんから伝授承された“谷原イズム”はしっかりと胸に刻まれている。

藤島豊和ふじしまとよかず
1981年7月8日生まれ、熊本県天草郡出身。
姉は女子プロの妃呂子さん、弟・晴雄さん、末弟の征次さんも現在、プロ修行中のゴルフ一家。
豊和がゴルフを始めたのは中学2年。妃呂子さんと一緒に練習場に行ったのがきっかけだった。
アマ時代には、2002年の日本アマで東北福祉大の先輩・宮里優作と準決勝で直接対決。藤島が、宮里を3アンド2で倒して決勝戦にコマを進めて準優勝するなど、活躍した。
2004年にプロデビュー。今季は、ツアー出場優先順位を決めるファイナルQTでランク11位に入り2年連続の本格参戦。
サントリーオープンで自己最高の4位に入ったものの、現在賞金ランクは68位と、初シード入りにはまだ少し遠いだけに今週が踏ん張りどころだ。

関連記事