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サントリーオープンゴルフトーナメント 2007

丸山茂樹「帰りたくない・・・」

2004年のブリヂストンオープン以来の日本ツアー。前回は、谷口徹との優勝争いの末に2位につけたが、「今回は、やはりあのときと同じようにいかなかった」と、肩を落とした。

米ツアーで賞金ランク140位は、8年連続のシード権は保留のまま。
1月の開幕戦から戦い続け、先月末には左ひざの手術に踏み切り、今季これまでになく厳しいシーズンはいまだメドがつかず、このあとまだ7連戦が待っている。

日米両ツアーの出場権保持のためきゅうきょ帰国したものの「地獄のツアー」と形容した米ツアーですでに満身創痍。「こういう状況では気持ちも前向きになれず、最後まで集中力も続かなかった」と、振り返る。

3打差2位で迎えたこの日の最終日はもちろん、前回逃したツアー通算10勝目をねらってスタート。
しかしいきなり躓いた。1番でボギーを打つと、7番で下り5メートルのバーディパットを3パット。
ショックを引きずったまま、次の8番でティショットを池に入れて万事休すだ。

3年ぶりの国内戦は「最後まで、自分はまだどことなく“お客さん”ぽいなという感じが抜けなかった」と打ち明ける。久しぶりの参戦に“丸山ワールド”すら築くことができず、同組の谷原と谷口に遠慮したまま13位に沈んだ。

再渡米を前に「帰りたくない」と駄々をこねるように言った。
この日最終日、逆転優勝をあげた谷原秀人も2005年に米ツアーに参戦。
当時は、丸山も何かと面倒みてやったものだが「あのころからスイングも変わって、かなり成長した」と、チャンピオンのゴルフに太鼓判を押しながら、「今日、彼の4連続バーディは完璧だったと思うが、ああいうことが普通にできる選手が200人いると想像してください。それがいまの米ツアーなんです」。

ましてやドライバーで300ヤード超えは当たり前。パワーヒッターばかりが幅を利かすフィールドと日本を行ったり来たりで「これから7戦連続だと思うだけで頭が痛い」。
げっそりとやつれた表情に、その過酷さが透けて見えた。

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