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三菱ダイヤモンドカップゴルフ 2007

片山晋呉がベストスコアの65をマーク

最終18番でアプローチが惜しくもカップをそれて、思わず天を仰いだ片山は、ベストスコア賞の豪華船クルーズをゲット
この日最終日に握った長尺パットは「短いのと違って、考えなくて済むから」。ただでさえ、いろいろと頭を悩ませることが多いここ大洗で、課題だったグリーン上の悩みを一掃できたのは大きかったようだ。
3番で、ティショットをロストボール。木に引っかかり、見つけられなかった。ダブルボギーを打ったが勢いは止まらなかった。

17番で、残り131ヤードの第2打は、足首まで埋まる深いラフ。
グリーン右サイドに落ちたボールは、傾斜を上手く使って転がり落ちてきた。
ピン左3メートルを入れて、この日9つ目のバーディを奪い「大洗で9バーディは、自分でも記憶がない」と、本人も目を丸くした。

4月、自身6度目となったマスターズ。かつてない厳しいコンディションに苦戦を強いられて44位に終わったが、しっかりと課題を持ち帰った。
フェアウェーから打っても止まらないオーガスタのグリーンを攻略するには、「もっとスピン量の多いショットが出来なければならない」と、帰国早々から試行錯誤を続けてきた。

「ミスを承知で、去年までは試合でやったことがないようなショットを打っている」。
その分、ここ4戦で思うような成績が残せなかったが、それも覚悟の上だった。
「今だけ見ていても、しょうがないから」。

世界との差を少しでも縮めていけるように。「いつも、そこを目指しているから」。
リスクを承知で、挑戦を続けてきた。

新しい取り組みを始めてほぼ一ヶ月が経ち、この日最終日にベストスコアの65を叩き出し、日本郵船提供の副賞の豪華客船・飛鳥Ⅱ『グアムサイパンクルーズ』ペア旅行券を受け取って、「我慢してやり続けてきたことが、出来るようになった。自分のものになっていると感じるからね」。
賞金王の口から、久しぶりに手ごたえのあるコメントが飛び出した。

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