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アサヒ緑健よみうり・麻生飯塚メモリアルオープン 2006

今田竜二「明日もベストを尽くします」

6年ぶりとなる日本ツアーで話題になっているのは、そのプレーぶりだけではない。前日2日目。宮本勝昌が自ら立ち上げるホームページの中でその人柄を絶賛した。
一部を、ここに抜粋させていただく。

「・・・これだけアメリカにいるので考え方もアメリカ人かと思いきや、彼は日本の心を忘れていませんでした。当たり前のように敬語で接してきたり、少し話しただけですが、義理人情の篤さを感じることができました・・・」(宮本勝昌の公式ホームページより)

これを伝え聞いた今田は、たちまち照れ笑いを浮かべてつぶやいた。
「それは・・・ありがとうございます。14歳までは日本にいましたので、少しは日本のマナーもわきまえているつもりですけれど。・・・でも僕、以外とヤな奴ですよ」と、謙遜したが確かにその振る舞いは宮本の言うとおりだ。

初日ブービーから2日目にベストスコアタイの64をマーク。
執念の予選通過を果たして残したコメントは「招待してくださったスポンサーの方に恥をかかせるわけにはいかなかったから」。
そして、たとえ大叩きした日でも終始、笑顔でサインに応じている。

父・隆史さんが親しい人だけに「今週、竜二はかなり腰が痛いようだ」と、こぼしていたそうだがそのことについて、本人の口から聞いたことはない。
初日の出遅れに影響があったかもしれないが、いっさい言い訳にはしなかった。

首位とは10打差。
米ツアー仕込のナイスガイは「優勝? ・・・それは無理」とは言いながらも「やるからには出来るだけ上に行く。ベストを尽くす」と、宣言した。

今田竜二いまだりゅうじ
1976年10月19日生まれの30歳、広島県出身。父・隆史さんの影響で7歳からゴルフを始め、宮浦中2年の14歳で、ゴルフ留学のため単身渡米。
アマチュア時代の主な戦績に90年の日本ジュニア4位、AJGA(米ゴルフジュニア協会)通算6勝、97年米国パブリックリンクス2位、全米アマベスト8など。
99年6月にはジョージア大学最後となったNCAA選手権で個人2位になり、団体戦優勝に大きく貢献した。
99年に、ファイナルQTランク17位の資格で日本ツアーと、いまの米二部ツアーのネーションワイドツアーにあたるバイドットコムツアーの出場権を手にした。
2004年に同ツアー賞金ランク3位に入り、2005年から目標だったUSPGAツアーの出場権を獲得。
今季は、ホンダクラシック13位タイ、ベルサウスクラシック10位タイ、全米オープン12位タイ、BCオープン12位タイ、賞金シードが決まる先週のクライスラー選手権で13位タイに入り、ランク92位で2年連続のシード権、そして100万ドルプレーヤーに。

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