Tournament article

ダンロップフェニックストーナメント 2006

パドレイグ・ハリントン「次の機会にはぜひ、別のジャケットを着せてもらいたい」

坂佳代子・副知事には、特に優しい笑顔を向けたハリントン
宮崎県知事賞のプレゼンターは、あいにく表彰式に出席できなかった安藤忠恕(ただひろ)県知事に代わり、坂(さか)佳代子・副知事がつとめた。

相手が女性と知るや、チャンピオンはすかさず帽子を取って、うやうやしく腰を折った。

彼を良く知る人なら誰もが口を揃える「ジェントルマン」。
妻は初恋の人、という誠実さ。
孝行息子でもある。

表彰式が終わるなり、携帯電話でまず優勝の報告をしたのは故郷アイルランドで吉報を待つ母・ブリーダさんだった。
受話器を耳に当てたまま優勝インタビューの席にやってきたものの、人目をはばかって舞台の袖に隠れた。それでもうっかりはみ出してしまった身長185センチの背を丸め、ひそひそと話す様子に報道陣の笑いを誘った。

会計士の資格を取ったのは、95年のプロ転向直前の23歳のとき。
「もし、プロで稼げなくなっても生活の不安がないように」との配慮から。
この日最終日に見せた大胆なプレーとは裏腹に、そんな慎重な一面もある。

99年から、欧州ツアーで8シーズン連続の賞金ランクトップ10入り。
昨年からメジャー制覇を視野に、米ツアーにも本格参戦を果たした。
ホンダクラシック、バークレイクラシックと2勝をあげたこの年は、ゴルフを始めるきっかけを作ってくれた元・警察官の父パトリックさんを亡くしている。

逆境を乗り越えて、今季は自身初の欧州ツアー賞金王までのぼりつめた。
そして、このダンロップフェニックスで今季2勝目。
いま、ノリに乗っている35歳だ。

だが一方で、悔しい記憶もある。
今年6月の全米オープン。
「残り3ホールでリードしながら、1打差で勝てなかった。それが今年一番の後悔です」。

表彰式で、ディフェンディングチャンピオンに着せ掛けられたのは青いチェックのウィナーズジャケットだ。
「とても良い気分だったけれど・・・次の機会にはぜひ、別のジャケットを着せてもらいたい」。
ジョークの中にも、メジャーへの強い思いが伺える。

「今の自分のゴルフで、変えなければならないところは特にない。それよりも必要なのは、メジャーで常に優勝争いをすることです」というハリントン。

たとえば、来年のマスターズ。
オーガスタでフィル・ミケルソンから、グリーンのジャケットを着せ掛けられるのはもしかしたら・・・。

パドレイグ・ハリントンPADRAIG HARRINGTON
1971年8月31日生まれの35歳、アイルランド出身。
身長185セント、体重83キロ。
アルフレッドダンヒル・リンクス選手権優勝、BMWインターナショナルオープン2位タイ、全米オープン5位タイ、ボルボマスターズ2位タイなどトップ10入り8回で、今季の欧州ツアー賞金王。
今回、初出場のこのダンロップフェニックスで通算13勝目。
世界ランクは現在11位。

  • 優勝インタビューではスポンサー、関係者、ボランティアはもちろんキャディと、激戦をともに戦い抜いたウッズにも感謝の言葉を述べた。
  • チェックのウィナーズジャケットは、ディフェンディングチャンピオンが着せ掛けるのがならわし。「次はぜひ、別のジャケットを・・・」とおどけたチャンピオン

    関連記事