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ダンロップフェニックストーナメント 2006

中嶋常幸「ウッズと最終日最終組で回れたら…」

火曜日の練習場でウッズを見かけた。「今年の全英オープンと全米プロのお祝いを言いたくて…」。笑顔で近づいていったところで、不意打ちを食らった。

「先週はおめでとうございます」と、ウッズから先に切り出されて面食らった。
「若い選手をやっつける気持ちはどう?」と、聞かれてついその気になった。

「最終日、君と最終組で回れたら面白いだろうな」と言ったら、ウッズもニヤリと笑って従った。
「…それは面白いだろうね」。
50歳を超えてなお、世界ランク1位の選手とそんな話ができることが嬉しい。

先週の三井住友VISA太平洋マスターズの最終日。
新聞各紙で一面トップを飾り、他の若手からも喜ばれた。
「久しぶりに男子が注目を浴びた」と、口々に感謝された。

「…あれには、自分が一番びっくりしたよ。まあ、52という数字が影響しているんだろうけども(笑)。先週のインタビューでも言ったけど、もともとは優勝争いすることが本望で、優勝はボーナスだった。それでも、今のシニアがいかに強いかということを証明できて嬉しかったね」。

スランプのとき、ウッズのビデオを見て研究したものだ。
「彼のスイングは、まるでモーツァルトを聞いている気分。姿、形…すべてにおいて非の打ち所がなく完璧な旋律。いつも、タイガーのエキスを取り入れられたらいいな、と思いながらゴルフをしている」。
そう嬉々として語る中嶋は今週、ウッズを目の前にますます若返るようだ。



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