2004 アジア・ジャパン沖縄オープン 2005

ジーブ・ミルカ・シン自己ベストタイの9アンダーをマークして、単独首位

“シン”といえば、今や世界ランク1位のビジェイ・シンだが、アジアにも、世界を夢見る“シン”がいる。
つづりも一緒の“Singh”は、インド出身。
33歳のジーブ・ミルカ・シンはこの日2日目、安定したドライバーと正確なアイアンショットに加え、パットも冴えてバーディ量産。ボギーなしの62は、自己ベストタイとなる9アンダーをマークして、単独首位に躍り出た。

デビューした1993年から、まさに世界中を駆けまわる日々だ。いずれは、USPGAツアーへの本格参戦を目指して、アジア、アメリカ、ヨーロッパ…。
世界のありとあらゆるトーナメントに挑戦し、日本にたどり着いたのは2001年だった。

あれから4年。いまもキャディバッグとスーツケースを担いで、日本列島を飛び回っている。
「“シンカンセン”にも、もう数え切れないくらい乗ったよね(笑)」。
過酷な転戦生活を、飄々と生き抜いている。

ツアーの“掛け持ち”も、ザラだ。
昨シーズンは米の二部ツアー、ネーションワイドツアーとアジアンツアー、日本ツアーで戦って、これまでになく多忙な年を送った。

「移動が多すぎて、会場に着いたころにはどのツアーに行っても戦う気力を失っていたよ…」

そのために、日本ツアーのシード権を失ったのを反省に、今季はアジアと日本に専念して日本ツアーで賞金ランク46位。アジアンツアーでは同44位と、両ツアーのシード権復活にも成功。

迎える新シーズンはいよいよ、本場アメリカへと名乗りを上げるつもりだ。

名前が同じこともさることながら、米ツアー王者のビジェイ・シンの生きざまにも、マネしたいところがたくさんある。

「彼の生い立ち、日々の努力。フィジーから世界NO.1にまでのぼりつめたサクセスストーリーは、励みになるよね。とりあえず、いまの僕の練習量は彼の半分にも満たないかな…」。

ちょぴり、反省顔のインドの“シン”。

とにかく、今週は日本ツアー初制覇のビッグチャンスだ。
まずはアジアNO.1を決める今大会で名前を売って、インド発のサクセスストーリーを完成させたい。




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