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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2005

賞金王・片山晋呉「このままでは終われない」

4週間ぶりのツアーが、この今季最終戦。背筋痛に悩まされ、ダンロップフェニックスの週は咳をしただけでも痛かった。内視鏡の手術に踏み切り、3試合を棒に振って落ち込んでいた片山を励ましてくれたのが“世界最強左腕”。

ちょうど、イベントで来日していたメジャーリーグのランディ・ジョンソン氏に、都内某所に呼び出された。
「俺なんか、4回もメスを入れている。体の傷は年々、強くなっている証拠だからお前も気にするな」。
知人を通じて親交があったジョンソン氏は、片山を前にしてこう言ったのだった。

この言葉に勇気を得た片山は、まだドクターストップがかかったままの体を引きずって、ここ東京よみうりカントリークラブにやってきた。
痛み止めの薬は今でも欠かせず、体はテーピングでぐるぐる巻きだ。
「72ホール、回りきれるかどうか・・・」。
不安は大きいが、「このままでは終われない」という気持ちのほうがずっと強い。

先週のカシオワールドオープンで、すでに2年連続の賞金王を確定させたとはいえ、せめて最後にファンの前で有終の美を飾らなければ気が済まない。
「昨年よりは、気持ちにも余裕があるし、ゴルフを楽しむ姿を見せられたらいい」。
“賞金王”のプライドをかけて、最後の最後に今季3勝目をねらっていく。

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