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カシオワールドオープンゴルフトーナメント 2005

ミシェル・ウィーがいよいよティオフ

10月のプロ転向後、初めての男子ツアー。16歳の記念すべき第1戦。予選2日間を同じ組で回ることになったのは選手会長の横田真一と、副会長の手嶋多一だ。

男子ツアーの発展を常に頭をおく横田らしく、「彼女の参戦によって、盛り上がることは大歓迎」としながらも、「・・・でも、負けたらやっぱり悔しいでしょうね」と、本音もチラリ。

「ムキになってやるべきかどうか、という迷いもあって、やりにくさも多少はある」と、本番前の複雑な心境を明かしつつ、この日水曜日のプロアマ戦では横田のほうからウィに握手を求めるなど、いまから和やかなムード作りを心がけているようだった。

一方の手嶋は先週から風邪をひいており、「ウィちゃんにはうつさないように・・・うつすなら、ヨコシンに、だね」と笑いながらも、「気持ちよく予選通過できるように、こちらも全力を尽くしたい」と気遣った。

手嶋は、テレビ解説で現地に赴いた昨年のソニーオープンでも、ウィのプレーぶりを垣間見ており「あれから約2年。さらに成長している姿を見るのも、楽しみですね」と、話した。

先週の土曜日に高知入りしたウィは、「勝つことが究極の目標」と言ってはばからず、真剣にコースチェックを重ねつつ、自身3度目という日本を堪能しているようだ。

来日したその日から大勢の報道陣に囲まれて、この日水曜日もウィが何かするたびに、おびただしい数のシャッター音が鳴ったが、「注目されるのは、とても楽しい」と臆する素振りはまったくない。
プレーの合間に箸で器用にうどんをすすったり、みかんを頬張ったり・・・。

地元・高知の名産に舌鼓を打ち、「日本は何もかもがおいしくて。高知に来てから毎日食べてばかりいるような気がします」と、笑うしぐさは16歳のあどけなさ。

しかし、言うことはとてつもなくスケールが大きい。
「最終的には、マスターズで勝ちたい。そのために、年々経験を積んで、誰も成し遂げたことのない領域に踏み込んでいって、足跡を残したい」。

誰もが期待する予選突破も、ウィには通過点にすぎないのだろう。


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