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ウッドワンオープン広島ゴルフトーナメント 2005

中川勝弥「僕も良い報告がしたいんです」

昨年12月。アジアジャパン沖縄オープンで初優勝をあげた宮里聖志は近大時代の後輩だ。開幕戦の東建ホームメイトカップで、やはり初優勝をあげた高山忠洋は、よく食事をともにする2つ年下の友人。

「後輩ながら、良きライバル」の2人に揃って先に行かれたことで、「負けたくない、という気持ちがますます沸いてきた」。

特に宮里は大学時代、ほかの遊びに夢中で練習をしている姿などほとんど見たことがなかった。それなのに、初シード入りも初Vも、あっという間に先を越されただけに、「できるだけ早く追いついて、そして追い越したい」という気持ちが強い。

その覚悟もあって、今年はこれまで3年間、愛用してきた41インチの長尺パターを手放した。
もともとは押し出したり、それを嫌がって引っ掛けたりするクセを治したくて持ち出したそれは、はじめのうち確かに効果をあげたが、数年もすると慣れてまた同じクセが出ていることに気がついた。

それは数字を見ても、明らかだった。昨年の平均パット数は1.8352でランク104位。
「・・・道具は違っても、やっぱり悪いクセは悪いまま、ぜんぜん意味がない」。愕然として、それならいっそ、いちから出直すつもりでもういちど、普通丈のもので戦ってみようと決めたのだ。

34インチのパターはいまのところ、スムーズに打てていると実感できる。
それに伴いショットも安定して、この日打ったボギーは7番ホールだけ。
3打差の単独4位に、「いま、すごい良い方向に向っている気がする」と、中川。

次週には、高山がセントアンドリュースで初のメジャー舞台を踏む。その前に、「僕も良い報告がしたい」。
後輩たちに、ほぼ半年遅れの初優勝で、ここで一気に追いつきたい。





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