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JCBクラシック仙台 2005

佐藤信人「今週は、再出発」

「今週は、ボールも変えて心機一転、頑張ります!」と佐藤
ふいに思い立ったのは、先月の欧州ツアー『ダンロップオープン』2日目のことだった。
「日本に帰ろう」。
そう決めたら、いてもたってもいられず、翌週の週末には帰国していた。
欧州ツアー参戦2年目。
絶大な信頼を置く、井上透コーチと離れての転戦生活に、限界が来ていた。
「いったい、どうやってゴルフを立て直したらいいのかわからなくなってしまった」。

シーズン途中の撤退は「屈辱的だった」が、いまはプライドよりも「今後のことを考えて、しっかりと立て直すことが大事だと思った」。

自ら立ち上げるウェブサイトで『撤退』の文字を題字にしたことで、「皮肉なことに、これまでで一番多くのメールをいただきました・・・」。
心配してくれるファンのためにも、できるだけ早い復活を果たしたい、と気持ちを新たにした。

日本に帰ってさっそく井上コーチと会い、ダウンスウィングのとき、腕と体が離れてしまう傾向にあるクセを指摘された。
「こうして、悪いところ言ってもらえることで、精神的に安心感して試合に集中できる」と、さっそく明るい兆しも見えてきた。

日本ツアー復帰1戦目は、ミズノが70年ぶりに発売するというニューボール「X8(クロスエイト)」に変えて戦う。
長年、連れ添った専属キャディも変えて、「いろんな意味で、今週は再出発のとき。思い出のコースで良い滑り出しをしたい」。

97年にツアー初優勝。2000年には大会2勝目をあげているここ表蔵王で、きっかけをつかみたいところだ。

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