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ダンロップフェニックストーナメント 2004

タイガー・ウッズが、日本ツアー初制覇!

ディフェンディングチャンピオン、トーマス・ビヨン(=写真左)の手で着せかけられたチャンピオンブレザー。粋なチェック柄に袖を通したウッズは、感慨をこめて言った。

「ずっと、日本で勝つことが目標でした。その中でもこのダンロップフェニックスは、国内一ビッグなトーナメント。歴代チャンピオンも、錚々たる顔ぶれです。そこに名前を連ねることができたことが本当に嬉しい!」。

マイケル・F・グレニー大会会長(=写真中、左)から優勝トロフィーを受け取って、
「これまでいろんな国のツアーで戦ってきましたが、その中でも日本でのプレーがいちばん心地よくできるんです。日本のファンのみなさんは、尊敬に値する。またぜひ来年、ここでお会いしましょう!!」。
特に最後の『See you next year!』の部分には、満員のギャラリースタンドが大興奮。ウッズがまた来年も、今大会への出場を約束したのだ。

この日本ツアー初制覇で通算56勝、世界10カ国目の勝ち星を手に入れた。
アメリカ、アジア、ヨーロッパ…。優勝インタビューで、異国の地でも圧倒的な力を発揮して、結果を残せる秘訣を聞かれたウッズは、世界4大ツアーを制した“グランドスラマー”で、通算108勝のゲーリー・プレーヤーの例をあげて、
「とにかく、鍛え上げられた強靭な体力が必要です。時差や移動の大変さもものともせず、どこの国に行っても健康を保てること。これが一番ではないでしょうか」。

さらに、母国を飛び出して、異国のツアーで経験を積む重要性について聞かれると、今度は南アフリカのアーニー・エルスを例に出し、
「彼の旅の移動時間は相当なものです。過酷な条件の中で、それでも世界中で成果をあげているアーニーを見ても分かるように、芝質の違い、環境の違いに適応しながら、どこに行っても自分のプレーができるようになることこそ、良いゴルファーになる近道です」
と、淀みのない口調で話した。

今週の舞台、フェニックスカントリークラブを含む日本のコースの特徴を、米ノースカロライナにある世界屈指の名コースになぞえらえて、
「パインハーストに似て砲台のグリーンが多く、よりアイアンの正確性が必要とされるコースが多いと思う。そんな素晴らしい舞台で、今年1年の成果を発揮できたことが、本当に嬉しい!」と、喜びを語ったウッズ。
抜けるような宮崎の青空のもと、特大の“タイガー・スマイル”が輝いていた。



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