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ABC チャンピオンシップゴルフトーナメント 2004

神山隆志が単独首位浮上「イギリスでの4日間が、僕の理想のゴルフです」

ホールアウト後、神山がひょっこり立ち寄ったのはギャラリープラザの『足湯コーナー』。ABCに誕生した新名物のうわさを聞きつけ、さっそくやってきた。靴下を脱いで、ギャラリーのみなさんと並んで温泉に足を浸して思わず一声。
「あぁ〜、まじで気持ちぃ〜!!」。
思いがけない場所で、ふいの“リーダー”の登場に、居合わせた人たちは大喜びだ。

もっとも、今から2ヶ月ほど前はこんな余裕は、とてもなかった。6月のJCBクラシック仙台で初優勝をあげて、シード権を手にした直後から悪化した持病の首痛。

一時は、アドレスで下を向くことさえ困難で、ろくにボールも見ずにスィングしていたこともある。
朝は目が覚めても、痛みでベッドから起き上がれない。自分で自分の髪の毛をつかんで、どうにか体を引きずり起こす日々だった。

それほどの痛みを抱えながらも、昨年までの予選会生活から一転、毎週、ツアーに出られるようになった喜びのほうが大きくて、シーズン途中にじっくりと休養を取る勇気が持てなかった。無理を続けるうちに、とうとう9月のサントリーオープン初日に体がピクリとも動かなくなり、やむなく欠場を決めたのだった。

それがいま、優勝争いできるまでに回復したのは日大の大先輩・丸山茂樹も帰国すれば必ず出向くという、整体師の治療を受けたから。
「10月に1週間、みっちりと直してもらって。あれから、うそみたいに痛みが消えたんですよ」。
この日2日目は、がっしりとした体つきを、フルに使ってスコアを積み上げた。

今年7月の全英オープンで、メジャー初挑戦。
言葉では言い尽くせないタフなセッティングに、余計な思考が入る隙間もなく、1打1打に集中できた4日間だった。
「あのときのラウンドこそ、僕の理想のゴルフ。・・・また、ああいうプレーがしてみたい」。その先に、次の2勝目が見えてくる。



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