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ABC チャンピオンシップゴルフトーナメント 2004

川岸良兼は2位タイ「そのうち、ドカーンとお返しがくるよ」

井上と、最後まで激戦を繰り広げていた川岸を、勝利の女神が見放したのは15番パー5。ティショットが右の林へ。グリーンが狙えず、第2打はとりあえず出すしかなかった。大事なチャンスホールで、パーに終わった。
このホールをきっかけに、不運は怒とうのように押し寄せた。

17番パー4は、ティショットがカート道で大きく跳ねて池へ。打ち直しの第3打を、手前8メートルに乗せたが、ボギーを打って並ばれた。

ラストチャンスの18番パー5は、前日3日目にイーグルを奪っているだけに、通算14アンダーで、4人が並ぶ混戦模様から抜け出す最後のチャンスだった。
だが、これを生かしきれなかった。

ドライバーを握ったティショットは、フェアウェー真ん中の木の根元。2オンは、不可能だった。グリーンに背を向けて、ティグラウンド方向に、とりあえず戻して打つしかすべがなかった。
残り170ヤードの第3打は、9アイアンで左手前3メートル。バーディチャンスがカップをすり抜けていったとき、大きな体をクの字型に曲げたまま、しばらく立ち直れない。
「・・・でもさ、この調子で頑張っていれば、そのうち、ドカーンとお返しが来るよね」。自分を慰めるので精一杯だった。

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