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ANAオープンゴルフトーナメント 2004

伊沢利光が単独3位に浮上「今の状態なら間違いなく、優勝争いに加われる」

思わず、大きくパターを突き上げた。17番パー5。右から5メートルのイーグルパットがカップに沈んだ。昨年の賞金王が、ようやく元気を取り戻した。

前半の9番で、第2打を左林のOBゾーンに打ち込んでボギーとしたが、それも悔やむほどのミスではなかった。
「内容は100%に近いくらい。今の状態なら間違いなく、優勝争いに加われます」。
ひとつ上位の2位につける韓国のY・E・ヤンは、伊沢が7月から、原因不明の体調不良で戦線離脱している間に初優勝をあげ、いま絶好調の選手。
だが伊沢は、「知らないなあ・・・いったい、どんな選手なの?」。
長期欠場していたころは、自分の体調管理に懸命で、テレビなどチェックする暇もなかった。
だからヤンの優勝争いも、見ていない。
「顔くらいは分かるけど、どんなゴルフをするのかまでは・・・。まったくイメージ沸かないよ」。
今年本格参戦1年目で、まだ優勝のない首位のチャワリット・プラポールなどはなおさらだ。

しかし、ようやく調子を取り戻した賞金王には、それも大した問題ではない。
「相手を知っていようが、いまいが同じでしょう。やるのは自分ですから」ときっぱり。
所属契約を結んで3年目になるANA主催のこの大会は、「ぜひ、勝ちたい試合」。恩に報いる復活優勝にむけて、死角はない。

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