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三菱ダイヤモンドカップゴルフ 2004

通算5アンダー、3位タイの横田真一

先週、深刻なパッティングのイップスに陥った。「たった10センチも打てないんで す」。その症状は最終日の翌日、今週月曜日のプライベートコンペでも解消せず、 「帰りの車の中で、『俺のゴルフ人生終わりだ』と」思わず男泣きしてしまったとい う。
絶望感に襲われていたとき、たまたま同じコンペに参加していた尾崎直道の言葉が、 ふとよ みがえってきた。
「ヨコシンも、とうとう長いの(長尺パター)だな」。
横田がこれまで使用したパターは中尺どまりだったが、さらに丈を伸ばして「そう だ、長尺っていう手もある!」。わらをもすがる思いで、すぐに近くのゴルフショッ プに飛びこみ、気になる3本を購入した。
今週は、そのうち47インチのもので、戦っている。
練習日には、「生まれて初めて使う」長尺パターにかなりの違和感を覚えたが、それ でも、なんとか本番までに調整を間に合わせた。
もともと、器用な横田のこと。たった数日で、難なく使いこせるようになり、イップ スの兆候もウソのように消えた。
この日3日目は、7番パー5で4メートルの「のぼりのストレート」を決めてイーグル。 14番、15番では8メートルの長いチャンスを決めて、2連続バーディだ。
通算5アンダー3位タイに、5番、16番のボギーも「気にならない」という。つい数日 前までは、選手生命の危機まで感じたほどの深刻な悩みを乗り越えて、「いま、こう してゴルフができて、そのうえ上位にいられることが、幸せだから」だ。
最終日には、「ピンチのときの僕の表情を、見てて」と横田。「たとえ、結果トリプ ルボギーを打っても、ゴルフができる喜びのほうが大きいから。けっして怒らず、 きっと穏やかなままだから」。横田なりのどん底を味わって、一皮むけたようだ。

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