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東建ホームメイトカップ 2004

「優勝しないと、誰も認めてくれないよ」シード復帰の川岸良兼が単独3位

深刻なスランプに陥った時期は、開幕戦というと「変な緊張感があった」と振り返る。「ティショットをとんでもなく、曲げるんじゃないか…そういう心配ばかりでしたよね(苦笑)」。

だが、シードに返り咲いた今年は違う。
雑念なくティグラウンド に立てる。プレッシャーはもちろんあるが、それも前向きな緊張感だ。
「昨年くらいから自分なりに、これだと思えるスイングが出来てましたから。曲がり幅は、全然納得できる範囲だし」。

4番のパー5で、グリーン左のエッジから20メートルの第3打をパターを使ってイーグ ルを奪うなど、ボギーなしの6アンダーは単独3位発進。

「朝の出足はちょっとバタバ タしてピンチだらけだったんだけど、それでも良いパーパットが入ってくれたんでね。よく、持ちこたえられたよ」。

ツアーの出場権さえ失って、「生きていても仕方 ない」とまで言ったどん底の2001年とはうってかわって明るい笑顔で、新シーズンを迎えている。

今季の目標は、スバリ「優勝」だ。
「…だって、いくらシード権を取り返しても、優勝しないことには、誰も認めてくれないじゃない?」。
怪物の “復活”の足音が聞こえてくるようだ。

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