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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2003

絶好の相性を誇るコースに味方されて、逆転賞金王を狙う片山晋呉は首位と2打差の2 アンダー発進

「他人のことを気にするなんて無駄な能力!」
絶好の相性を誇るコースに味方されて、逆転賞金王を狙う片山晋呉は首位と2打差の2 アンダー発進

スタートの1番ティショットを、大きく右に曲げた。球は崖下の3番ホールのラフへ。

いきなりの大ピンチも、2000年と昨年の過去2勝と絶好の相性を誇るここ東京よみうりが「味方してくれた」と片山は笑う。木がスタイミーとなった状況から1番フェアウェー右のバンカーまで戻して、そこから2メートルにつけた。これを入れて、無事パーで切り抜けた安堵感から思わず飛び出したガッツポーズ。

他にも15番ホールで7メートルのパーパットを沈めたり、17番ではティショットをこれまた右に曲げて木に当て、たった100ヤードの地点から第2打を打つような状況から一転、2メートルのバーディを奪った。ピンチからチャンスを奪うシーンもあって、「もう、オーバーパーにしていてもおかしくないような内容なのに、今日は2アンダーでしょう。最高だよね!」。

今週狙うは、2000年に続く2度目の逆転賞金王だが、追いかける伊沢のことは、今週「全然、気にしてない」ときっぱり。「それよりも首位と2打差だな、と思ってホールアウトしてきたよ」。片山が目指しているのはあくまでも、昨年に続き、今年も出場25選手の頂点に立つことなのだ。

「だって他人のことを気にしてゴルフをするなんて、無駄な能力。自分には、自分のことしか変えられないじゃない? 自分が頑張ればいいことです」。

もっとも、勝てば伊沢の成績にかかわらず、片山は無条件でキングの座に居座れる。大会連覇と、そして逆転賞金王と。最終日のドラマは、片山の脳裏にすでに描かれているのかもしれない。

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