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ジョージア東海クラシック 2003

一時は4打差トップに立った片山晋呉、上がり3ホールの三好の悪夢に・・・

前半、コースレコードの63を更新するかの勢いで、快調にスコアを伸ばした片山。12 番ホール終了時点で2位以下と4打差。いよいよこのまま、独走態勢に入ったか、と思 われた。
そんな片山に、三好の悪魔が噛み付いたのはゲームも終盤。悪夢のはじまりは、16番 ホールからだった 。
難関のパー3で、ティショットを左崖下に落とした片山は、そこからのリカバリーに 失敗。2オンさえできず、ダブルボギーだ。

17番では、3メートルのパーパットを外した。2位との差は、あっという間になく なった。
そして迎えた18番は、最悪のシナリオが待っていた。

フェアウェー中央の木に当たったティショットが、そのまま枝にひっかかって落ちて こなかったのだ。
その丈、20メートルもあろうかという高いモミの木。

仮のアンプレヤブル宣言をしてから、長い長い棒で、それらしきボールめがけて木を ゆすってみた。3球ほど、転がり落ちてきたが、どれも片山のボールではなかった。

ボール捜索の制限時間が迫っていた。見つからないまま5分間が過ぎて、結局、ロス トボール。
打ち直しのため、ティグラウンドに向かう片山の目は、理不尽な悪魔への怒りに満ち ていた。
「ゴルフの調子自体は最高なんだよ。今年一番いいと言っていい。18番のティショッ トだってど真ん中。あれだけのショットを打って、あれだからね・・・」。

結局、1打罰を加えたダブルボギーでフィニッシュ。通算9アンダーは、首位と1打差2 位タイ。優勝のチャンスは十分に残したものの、ホールアウト後の片山の怒りは覚め やらず。ただ黙々と、翌最終日にむけて練習場で球を打つしかなかったのだった。

※三好の上がり3ホール・・・どの選手も警戒を強める難所。16番、190ヤードのパー 3は、8ヤードと幅の狭いグリーン、さらに左サイドには高低差約20ヤードの 崖、右サイドにはバンカーが待ち受ける。「魔のパー3」と恐れられている。3日間 トータル難易度は18ホール中2番目。
クライマックスの18番パー4は今年、ティグランドが後方に新設されて465 ヤードと大幅に距離が伸びている。片山がティショットを当てたモミの木は、ティグ ラウンドから210ヤード地点のフェアウェー中央にそびえたち、さらにその先のグリーンは手前から右サイドにかけてエッジぎりぎりまで池が迫り、非常にプレッシャーがかかる。3日間トータル難易度は4位。

最終日、この3ホールを切り抜けて頂点に立つのは誰か・・・?!

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