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マンダムルシードよみうりオープンゴルフトーナメント 2003

『ゴルフがしたくってたまらない!』テレビ解説と大会の“キッズプロジェクト”参加のため来場した中嶋常幸

この日の正午すぎ、“キッズボランティア”に参加したジュニア対象のレッスン会講師として練習場にやってきた中嶋に、若手選手から声がかかった。
「中嶋さん、いつ帰ってくるんですか?」
「う〜ん、そうだなあ・・・早くて9月、かな・・・」と中嶋。「え?!そんなに・・・」思わず、絶句する選手たちに、背中越しに手を振ってその場を離れた。

4週前に痛めた背筋痛で、今大会をやむなく欠場したが、一昨年前から大会のイメージリーダーを務める中嶋は、テレビ解説と、大会が推し進めるキッズプロジェクト参加のため、この日3日目の土曜日に、ここよみうりカントリークラブにやってきた。
練習場では、ジュニアたちに手取り足取りの指導をしながらも、かたわらで最終日に備え球を打つ選手たちの姿にどうしても目がいってしまう。

「やっぱり、会場に来ちゃうとゴルフがしたくってたまらなくなって・・・。ほんっとに、悔しいねえ」と思わず、顔をしかめた。
そんな中嶋の気持ちをなぐさめてくれたのが、着々と力をつけているジュニアたちのたくましい姿だった。
今回、参加した約50人のジュニアたちに中嶋自らアンケートを取ったところ、ほぼ半数がしっかりとしたコーチについて、スイング指導を受けていることがわかった。
「素晴らしい可能性を秘めている子たちばかりだった。“下地”もきっちりしているし、ほんとうに頼もしく感じたね」。

レッスン会では背筋痛のため子供たちの前で実際に球を打って見せるなどのデモンストレーションがいっさいできずに残念がったが、ひとりひとり時間を割いて丁寧な指導やアプローチ合戦、合い間のお喋りなど、サービス精神旺盛にジュニアたちの心を掴んだ中嶋。
「学ぶことは真似ること。これからもっともっとプロの上手なプレーを見て真似て、頭ではなく、感覚で、ゴルフを学んでください。そして、いつかこのよみうりオープンに出場できるくらいにビッグな選手になって、ここよみうりカントリークラブに戻ってきてください」と、メッセージを送った。

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