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ダイヤモンドカップトーナメント 2003

「思い出深い大会で、今年も一生懸命頑張りたい」ディフェンディングチャンピ オン・中嶋常幸

この日水曜日のプロアマ戦。18番のフィニッシングホールから上がってきた昨年度覇 者が思わず悲鳴 をあげた。
「“助けて〜”“もう、やめて〜”と言いたくなっちゃった(苦笑)。特にここの上 がり3ホールは日 本一の難しさ!」」
今年開場50周年を迎える大洗ゴルフ倶楽部はタイトなフェアウェーサイドに、密集し て生える黒松林 と砂地に生い茂る深いブッシュ、さらにすぐそばの鹿島灘から吹き付ける強い海風 ・・・。ただでさえ「 難攻不落」と畏れられるコースが、さらにトーナメント用に仕上げられたのだから、 「ほかに例えよ うがないくらいに難しくなる」(中嶋)。

特にあがり3ホールは、245ヤードと距離もたっぷりとある16番パー3など、コースの 難しさがぎゅっと凝縮されている。「パー、パー、パーで上がれれば、2アンダーくらいのイメー ジ。とにかく、ひた すら耐えるしかない」と、コースを前に口から出るのは、悲観材料ばかりだった。

とはいうものの、中嶋はこの難コースで開催された86年大会のチャンピオン。また、 「非常に思い出に残る試合だった」と振り返る昨年の今大会で 7年ぶりの復活優勝のほか計4勝。28年間の プロ人生において も、中嶋にとって「非常に相性の良い大会」のひとつが、このダイヤモンドカップ トーナメントなのだ。「 昨年の今ごろより、状態こそよくないが、ゴルフは何が起きるかわからない。今年も 一生懸命、頑 張りたい」。
連覇を狙う48歳が、本番を前に気合いを入れなおした。

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