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久光製薬KBCオーガスタ 2002

「地元のプレッシャーの中、優勝争いを!」

福岡出身の手嶋多一、初挑戦の全米プロで得た課題を芥屋にぶつける!

 今季メジャー最終戦の『全米プロゴルフ選手権』に、出場できることがわかったのが、開催直前。米ツアー仕様のクラブ調整もそこそこに、慌しく渡米し、初舞台に乗り込んだ。
 結果は予選落ちだったが、その感想は、「7月の全英オープンのような、悔しさと、妙な倦怠感が残るものではなかった」と手嶋はいう。
 「口ではうまく表現できないんですけど…。とにかく、“ああ、挑戦できてほんとうに良かった”という気持ち。あそこで感じたイマジネーションを、帰国後、すぐにでも試してみたくなる気持ち…。予選落ちはしたけど、それでも、なぜか“プラス思考”で帰国できたんです。こんな気持ちになれたのは、海外の試合では初めてです。やはり、“メジャー”には、挑戦すればしただけの“何か”があるんですね」

 会場のヘーゼルティンでは、固くて小さいグリーンにてこずった。
 「高く上げ、上から落とす球が打てない僕は、とても苦労した」。
 そんな手嶋に、そのとき、バッグをかついでくれたディーン・ハーデンさんが、遠慮がちに、こんなアドバイスをしてくれた。
 「多一はショットのとき、手首を使いすぎてるような気がする。もう少し、ノーコックで上げてみたらどうかな」
 ハーデンさんは、元・豪州のプロゴルファー。その彼の言葉を、この日のプロアマ戦で実戦してみたら、「前よりもずっと、高くて柔らかな理想の球が、打てるようになってきた気がする」という。
 全米プロで、「僕が海外ツアーに挑戦できるようになるには、まだまだ、足りないものがたくさんあると実感した」というが、それでも、着実に、飛躍のきっかけを掴んでいる。

 今週は、地元・福岡での大会。
 ファンの声援は、通常の試合より倍重くのしかかるが、アメリカで得たヒントを真夏の芥屋にぶつけて「ぜひ、優勝争いを」と、張り切っている。

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