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サン・クロレラ クラシック 2000

「今年1番か2番を争うくらいの良いラウンドだった」

スタート前、同組の深堀(=左)と談笑、リラックスして第2ラウンドに臨んだ佐藤
単独首位に踊り出た佐藤信人。“聖地”から帰国し、また1歩、成長を遂げたようだ。

 “聖地”から帰った佐藤信人が、また1歩、成長を遂げたようだ。
 この日は全ホールで、パーオンに成功。ショットが冴えた。
 「波に乗れた」という出だし1番パー4では、2メートル以上オーバーした返しのパーパットを沈め、パーセーブ。パッティングも好調で、6バーディノーボギーの66。通算8アンダーとスコアを伸ばし、単独首位に踊り出た。

 7月に挑戦した全英オープン。
 セントアンドリュースでの2000年記念大会は惜しくも1打差で予選落ちしたが、佐藤には大きな収穫もあった。
 予選ラウンドでまわった選手のスイング、プレースタイルを観察し、「大きなショットだけでなく、小さなショットにも荒さがない。経験も豊富で、プレー中の精神的な起伏がまったくないんです」
 進出できなかった決勝ラウンドは、現地に残ってたくさんの選手のプレーを見て歩いた。
 「タイガーだけじゃない、みんな凄いんです。練習場ではタイガーも、エルスもカプルスもみんな同じくらい凄い。でも、コースに出ると違うんですね。何が違うのか、うまく言えないけれど、タイガーは『じっとチャンスが待てる』という印象がした」
 世界の一流たちを目に焼き付けて、佐藤は思った。
 「僕はもっともっと、技術的にも精神的にも向上していかないといけない―」
その意欲がこの日のスコアに結びついた。
 「今日は、今年1番か2番を争うくらいの良いラウンドでした。うまくなりたいという意欲が、たまたまいい方向に結びついているみたい。またこの位置で決勝を迎えられるのはすごく楽しみ」
 4月から2ヶ月間、2勝を含む8試合連続トップ10入り。賞金ランクでも、現在首位を走り続ける佐藤が、再び“指定席”に腰を落ちつけようとしている。

 「昨日はすごくグリーンが硬かったから、今日も1、2、3番までは昨日のイメージが抜けなくて、手前目にボールを落としたり、他の人のプレーなど様子を見ながらやっているうちに、今日はどんなすごい傾斜に落ちても球がよく止まるとわかってきたので、それからは思い切ってピン付近を狙っていったら、とてもよく止まってくれました。それもスコアに結びついたかな。
 今年は日本プロに勝ってから、ちょっと調子が落ちていましたが、それは単にスコアにならなかっただけで、戦えないほどひどい状態ではありませんでした。
 ショットは毎週微調整を加えているので、今週に入って何か特別新しいことに取組んだわけではありません。しいていえば、前から取組んでいるグリップのバランスが今日は非常にうまくいったと思います。
 僕はグリップしたとき、左手の意識が強く、スイングのときクラブのトゥ部分がダフることが多かった。それがわかってから、両手左右バランスよく握るよう心がけてきたんですが、最近は、上下のバランスも悪いということがわかってきたんです。それで今週は、左右だけでなく、上下のバランスも気をつけるように。そのへんが、非常にうまくいっている要因だと思います」

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