Tournament article

日本オープンゴルフ選手権競技 2000

「今日は目標スコアを下に持っていた」

田中秀道は1番ボギー発進にも焦りはなかった

 田中のスタート、1番パー4。6番アイアンでの残り165ヤードの第2打は、グリーン右カラー、「でも、ボールの後ろは長いラフ」。
 ピンまで10ヤードのスプーンで転がしてのアプローチは、1.5メートル。これをはずしてボギー発進だ。
 だが、「焦りはまったくなかった」と田中。
 「昨日は、チップインあり、8メートルの長いバーディパット3つ4つの結果であって、頭の中の厳しさは、今日も昨日も変わりはありませんでした。
 今日の前半は、7番の3パットなどもあって2オーバーでターンしたけど、もともと、目標スコアは下(低く)置いてた。だから、そんなに焦らなくても大丈夫だと思えた」

 ここ鷹の台は、「持ってるクラブ14本を、全部使わざるを得ないセッティング」。
 「それに、ティショットでもう少し前に持っていっておきたいけど、ここまでで止めておかないといけないとか、メンタル的にも試されているコースだと思う」

 前日に引き続き、ティショットでドライバーを握ったのはわずか4ホールだ。
 「いちばん長いクラブで18番の4番アイアンだった。あとは、1番が6番アイアン。2番で7番。5番、17番でも6番アイアン」と、第2打で持つクラブは当然、長くなったが、「ここはさほどグリーンも大きくないし、コースに圧迫感もある。クラブジャッジと、さらにそのクラブを信じて振りぬいていけるかどうか。内面の戦いでもあることは承知している」と田中。

 2オーバーでまわっているとき、スコアボードを見た。
 「みんなも、苦労している。たとえ3オーバーでも、セーフティゾーンじゃないか?」と、余裕を持ってコースと戦い、13番パー3で奥2メートルを沈めてバーディを奪い、あとは終盤の難関ホールをパーでしのいで1オーバー。
 通算3アンダー、首位で踏みとどまって、「よく耐えたと思う。今日も楽しくプレーができた。…あと2日間も楽しめればいいとは思うが、4日間、それを続けるのは大変ということは、簡単じゃないってわかっている」と、決勝ラウンドにむけて表情を引き締めていた。

関連記事