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ダンロップフェニックス 1999

日本のツアープレーヤーと海外招待選手が、宮崎県立身体障害者授産施設、聴覚障害者等リハビリホーム「向陽園」の方々を訪問

 夕暮れ迫る、午後4時。選手たちを乗せたバスが施設のグラウンドに到着すると、約150人の身障者の方々の拍手と歓声に包まれた。
 一昨年前からはじまった、選手による障害者施設の訪問。今年は、施設の方々にはもう、おなじみとなった中嶋常幸のほか、11月のフェリップモリスで復活Vをとげた川岸良兼や地元・福岡出身の手嶋多一、水巻善典の4人に加え海外招待選手からは、昨年度チャンピオンのリー・ウェストウッドとスペインのホセ・マリア・オラサバルが参加した。

 ジャズトランペッターの日野皓正氏とジャズボーカリストのマリーンさんとのジャズセッションによる「星に願いを」の演奏のあとは、施設の方々と水巻善典・オラサバル組対抗によるグランドゴルフ競技(木で出来た手作りのクラブとプラスチックボールで標的を狙うゴルフ)を開催。中嶋と手嶋は、ゴルフの曲打ちを披露するなど、会場は笑いの渦に包まれた。

 そして、選手たちは、この日施設の森高美和子さんが42歳の誕生日を迎えたことがわかると、即席の「ハッピーバースデー」の大合唱でお祝い。森高さんは「ほんとうに嬉しい。最高です」と、選手からの突然のプレゼントに胸を詰まらせた。

 最後は、選手たちが激励の言葉を送って、この会を締めくくった。

 中嶋は「人生は神様からの贈り物。これからも、お互いに一生懸命に生きていきましょう」との言葉を送り、オラサバルは、「つらいことも一杯あると思いますが、きょう、みなさんと過ごした時間のように、人生にはハッピーな瞬間もたくさんあります。きょうみなさんとこうして会えたことは、ボクにとって本当に胸に残る思い出です。がんばってください」とエールを送っていた。

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