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ファイナルQT千葉夷隅ゴルフクラブ 2025

近藤智弘が生涯初のACNツアーに参戦するかも!?

ツアー通算6勝。今シーズンの成績は77位。レギュラーツアーの優先出場順位の基準となるラインには届かなかった。今年48歳の近藤智弘があえてファイナルQT出場を決意した理由は、もちろん来年のことを見据えてのことだが、その真意は「来年のことはわからない」と話す。

 

シニアツアーはもちろん視野に入っている。もう一度頑張りたい。そんな気持ちがある反面で、身体的な部分や気持ち的な部分を含めてここ数年は思うようなゴルフができずに辛さだけが残るシーズンを過ごしてきた。自ずとモチベーションは下がっていた。

「ここ5年くらいは体の調子も悪いし、ツアーのレベルも高くなっているしね。頑張っても頑張っても、距離も技術もなんとかシードを獲っている感じのレベルでやってきたけれど、今年は獲れずで。来年は49歳でシニアのことも含めて、来年はちょっとゆっくりしてもいいかなと思っています。ゆっくりしたことがないからね。(笑)ただ、全く試合に出なくなって暇になるのもなんか怖いし、どんな気持ちなのかがわからないから。だからファイナルQTで上位に行ければいいけど、行けなくてもチャレンジ(ACNツアー)の資格は獲って試合に出られる可能性を持っておきたいというのが本音」。

 

近藤はこれまでチャレンジに1度も出場したことがない。出場すれば近藤の生涯初の出来事だ。仲間や後輩からはレギュラーとは違う環境の差、昼休憩があったり、セルフで回ったり、色々と情報は収集しているようで、それもまた今だからこそ楽しいと感じられるのかもしれない。

思うようなゴルフができない歯痒さを感じながらも、今年は坂本雄介や植竹勇太らとラウンドを共にして、今のクラブとスイングのマッチングについて学ぶようにしている。良かった時の自分を振り返ると今のゴルフは歯痒さが滲み出るが、今を受け入れることで気持ちが楽になった部分もある。

「これまで教えてもらったり、自分のスイングを客観的に見てもらったことなんてないですからね。でもここまでクラブが変わるとやっぱり理論って大事になってくると思うので、それを若い選手に聞くのは楽しいですよ。それで課題が明確になってやるべきことができると、それがモチベーションにもなりますしね」

 

「来年のことはわからない」

近藤のこの言葉は決して後ろ向きなものではなく、ポジティブにこれから先のことを見据えた言葉なのだ。


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