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ダンロップフェニックストーナメントチャレンジinふくしま 2025

若原亮太が2戦連続V!イーグルフィニッシュで激闘に終止符

通算14アンダーの首位タイからスタートした若原亮太が、4アンダー68でラウンド。最終ホールまで誰が勝つかわからない展開の中、18番ホールでイーグルを奪取。混戦に終止符を打った。

 

「今日は最後まで周囲のスコアを全く見ずにプレーしていました。なかなか伸ばせない感じだったので、トップは抜かれているかなと思っていました。17番ホールでスコアを確認したら同じ最終組でラウンドしていた鈴木選手と並んでトップだったので、それで最後は(鈴木選手と)恨みっこなしでやりましょうと言いながらプレーしたらイーグルが来ました」。


 

若原が放ったセカンドショットは1メートルちょっとに付くスーパーショット。ただ、実はミスショットだった。

「残りは250ヤードくらいで、最初はクリークを持っていたんですが風がわからなくて。それで3番ウッドに持ち変えたんです。ピンが手前気味で、今の自分の技術だと手前に外してアプローチをするよりも奥からの方がバーディを取れるかなと思って。そうしたら左に引っ掛けてしまって。結果、右にキックしてピンに寄ってくれたんで、本当にラッキーでした」。

 

運も実力の内だとよく言われるが、それを引き寄せたのは紛れもなく若原の実力だ。若原のウィークポイントはショートゲーム。その強化をしながらシーズンを戦っているが、弱みをしっかり理解しているからこそ3番ウッドに持ち変えるという判断が冷静にできたわけだ。

今日は3日間の中で最もショットが乱れて苦しい内容のゴルフだったと言うが、それでも悪いなりに対処できた部分に成長を感じる。

8番ホールでは今週初めてのボギーがきて、心理的には嫌な流れになりかけた場面があった。ただ、続く9番ホールでティショットを右の池サイドぎりぎりに運び、セカンドはベタピン。バウンスバックで流れを引き戻せたのが大きかったと振り返る。


 

1勝目の『住地ゴルフチャレンジトーナメント』の時は最終組の一つ前の組から追いかけるパターン。逆転での優勝だった。今回は最終組で明確に勝つことを意識した上での優勝だった。また、今年の5月の『JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP in FUKUI』では最終組でプレーしながら勝ち切れなかった苦い思い出があっただけに、色んな意味で成長を自ら証明する今シーズン2勝目となった。

 

これでシーズン3勝目に王手がかかった。3勝目を達成すれば久常涼以来のことで、その時点でレギュラーツアーへの昇格が決まる。ただ、若原自身は特別意識することはないときっぱり。1勝目の時にも話していたように、今回優勝したからといって、試合にのぞむ姿勢は変わらない。それよりも今の若原は1試合でも多く優勝争いに加わり、1試合でも多く最終組でプレーすることを欲している。それこそが自分自身を成長させる最高の要素だと実感しているからだ。貪欲に自らの成長を求め続ける若原の残りシーズンの戦いぶり、そしてこの優勝で手に入れたダンロップフェニックストーナメントでの戦いぶりに注目したい。


 

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