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JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP CHALLENGE in FUKUI 2025
プレーオフで惜敗の3人は悔しいながらもそれぞれの収穫!
首位とは7打差の31位タイからのスタートだった武藤俊憲。ベテランらしく強風の中でも、粘り強いゴルフを展開してじわじわと上位に迫った。
この日だけで5つスコアを伸ばしてむかえた17番でこの日初めてのボギーを叩き万事休すかと思われたが、最終18番ホールで手前のカラーから直接3打目を放り込み通算7アンダーでクラブハウスリーダーに立った。
「プレーオフ1ホール目も本戦の18番ホールと同じシチュエーションだったんです。あれがピンに弾かれた時点で自分に流れはなかったのかなと思いますよ」。
プレーオフ1ホール目の3打目はあわやチップインイーグルかと思われたが、わずかにピンに弾かれてしまった。
ただ、久々の上位フィニッシュに表情は明るい。2021年に14シーズン守ったシードを失い、そこから自身のゴルフを模索する時間を過ごしてきた。ただ、武藤自身は歯車が合わなくなったのではなく、あの時にはすでに歯車自体が歪んでいる状態になっていたと振り返る。それを受け入れて、時間がかかることも承知で自身のスイングを見直すことに取り組んできた。今はようやく歯車が整い始めただけ。これから先はそれらの歯車をいかに噛み合わせていくかだと話す。今回は勝てなかったが、プレーオフでの負けはある意味でしょうがないと割り切れている部分もある。徐々に本来の姿を取り戻しつつある武藤のこれからに注目したい。
一方、優勝した三島泰哉とは同い年の鈴木海斗は初めてのプレーオフで善戦したものの最後は力尽きる結果になった。
「本戦の18ホールは風が強い中で、パーオン率自体は良くなかったんですが、乗ったホールでいいラインについてくれたので、それを決めることができてバーディラッシュにつながりました。ただ、終盤は少し緊張感が出て思うように体が動かず苦しかったですね」。
初めてのプレーオフも自分では意識していないつもりでもやはりいつもとは体の感覚が違った。ティショットを思い通りに打てなかったことで苦しい展開になった。
ただ、昨年初めてファイナルQTに進み、今シーズンは序盤から好調な気配を漂わせている。優勝争いのような痺れる経験こそが成長の源になる。次戦の鈴木のプレーに期待したい。
最後は日高。首位とは4打差の9位タイからスタートして、強風の中で持ち味を発揮した。6番ホールを終えて4つスコアを伸ばしてむかえた鬼門と言える8番ホール。ここでダブルボギーを叩いてしまうが、続く9番ですぐにバーディを奪取。流れを切らさず、単独首位で終盤まで日高らしいゴルフを貫いた。今日は日高の日かと思われたが、17番ホールで痛恨のボギー。最終18番ホールも3メートル弱のバーディパットを打ち切れずパー。流れを切らした状態でプレーオフに入ってしまった。
「あの最後のパットが敗因ですね」。
ただ、こういう試合展開になると強さを発揮できることを改めて確認できたことは、残りシーズンのプラス材料と言える。難しい状況になるほど強さを発揮する日高。次こそはチャンスを活かしたい。
















