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カシオワールドオープンゴルフトーナメント 2025

賞金1位の金子は10位、同3位の蟬川が3位。今週決着か、次週に持ち越しか / 賞金レースのゆくえ

今週、勝って次週にチャンスをつなぐ。蟬川泰果(せみかわ・たいが)が、3日目に8アンダーの「64」。本大会での自己ベストで、賞金レースを盛り上げる。



スタート直前の練習場で、アマVを含めて過去4勝(通算は5勝)を支えたエースのピン型パターに戻したのが、きょうド・ハマりした。
「振りたいように動かせる」と、1番で3メートルを決め、4メートル半を沈めた4番と、5番では2メートルも逃さず連続バーディ。

7番で3メートル半も入れ、10番では10メートルのイーグル逃しでまた楽々バーディを奪った。

2週前からショットも良く、「自分のドライバーを振っていくスタイルで、しっかりとフェアウェイを捉えられる」と、海を見下ろす雄大なコースでチャンスを量産。
15、16番では「1メートルちょい」にくっつけた。
最後18番のパー5は第3打を3メートルに乗せ、ボギーなしの8バーディ締め。

前日の17位タイから、大岩龍一(おおいわ・りゅういち)と並んで2打差の3位に浮上した。

賞金2位の生源寺龍憲(しょうげんじ・たつのり)がすでに、PGAツアーの2次予選出場のためアメリカに発ち、賞金1位の金子駆大(かねこ・こうた)をもっとも近くでにらむのが、賞金3位の蟬川だ。

「賞金王争いを面白くできるのは自分次第」と、自覚する。
「見ている方にとっても、JTの最終日までもつれるようにしたい」。
逆転・賞金王のためには、本大会を含めて残り2戦でいずれか1勝するのは絶対条件。

次週のシーズン最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」に決着を持ち越すためにも、この大チャンスはみすみす逃せない。
「明日全力で頑張ります」。気合が入った。


    逃げる金子は、2バーディ、1ボギーの1アンダー「71」と、苦しいラウンドになった。


    「パーパットは何個かいいのが入ってくれたけど、バーディパットが入らなかった」。

    最後18番も短いチャンスがカップに蹴られるなど前日の4位から、通算10アンダーの10位タイと順位を下げ、ストレスを募らす場面も多々。
    首位の鈴木とは6打差ついた。
    「優勝争いは厳しい」と本音をこぼし、「明日10アンダーくらいまで行ければ行けるかも?」。

    本大会で勝てれば初戴冠が決定する。
    大逆転の今季3勝目で、次週を待たずに決着をつけられるか。

    もちろん、蟬川を含めて本大会で予選通過をしている比嘉一貴(賞金4位)、片岡尚之(同8位)、米澤蓮(同9位)、小西たかのり(同10位)、吉田泰基(同11位)、佐藤大平(同12位)の計7人(石川遼は次週欠場)は、残り2戦でいずれか優勝すれば、まだ可能性はある。

    また、それより下位の木下稜介(同16位)や勝俣陵(同17位)、塚田よおすけ(同19位)、小斉平優和(同20位)、大岩龍一(同21位)、小木曽喬(同22位)、阿久津未来也(同24位)、長野泰雅(同26位)、下家秀琉(同27位)、宋永漢(同28位)までの10人は、残り2戦の連勝でのチャンスを残している。

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