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〜全英への道〜ミズノオープン 2023

3人がかりの臨戦体制。3差3位の中島啓太に追い風は吹くか

プロになっても固い絆が22歳の大きな支えだ。

一昨年の「パナソニックオープン」で、史上5人目(現在は6人)のアマ優勝を達成。

中島啓太(なかじま・けいた)は3打差の3位から、昨年9月の転向後、12試合目のプロ初優勝を目指す。



今大会は、昨年のセントアンドリュースに続く、自身2年連続2度目の「全英オープン」の出場権もかかる。

メジャーがかかる大事な一戦。

脇をがっちり固めるのは、世界ランク1位に君臨したアマ時代にもお世話になった、日本ゴルフ協会(JGA)専属のガレス・ジョーンズコーチと、そのチームのみなさんだ。


トレーナーさんと、スイング解析のスペシャリストも会場入りし、3人がかりで中島を支える。

「いてくれるだけで存在感がある」とV争いの指針にし、「特にトレーナーさんと、しっかりとコンディショニングが出来るという点でも、一人の時より体の仕上がりは倍以上。心強い」と、頼りにする。


最終組でプレーした3日目は、最初ショットが乱れがちだった。

「パットも一筋違うというのが続いた」と、チャンスを生かし切れない場面が続いたが、「徐々に修正できましたし、最後は凄く良いティショットが打てた。序盤荒れても、途中からまっすぐ行かせられるようになりましたしスコアを崩さなくなった。その点では去年よりも成長しているところ」と、強力体制のおかげもあり、3バーディ、1ボギーの「70」で踏みとどまれた。


首位を走り続ける安森一貴(やすもり・かずき)とは3打差。

「ショットがすごく安定している。ティーショットでも低い球を打ったり、アイアンでもスピン量をコントロールしているなと感じた。風が吹いても良いゴルフをされるだろうな」と、手強さを痛感。

最終日に再びの最終組で、逆転のチャンスを伺う。


加えて、金谷拓実(かなや・たくみ)はアマ期から尊敬し、またその強さを知り尽くしているがゆえに、「金谷さんに追われる優勝争いが僕はいちばん苦手」と、畏れる選手。


案の定、この3日目に1差で逆転され、追う立場になり、ひそかに中島が願うのは、大風の最終日だ。

「たとえば、僕は右からのアゲンストが凄く好き。右にミスすることが多いので、それを助けてくれるホールが何個もある」と、追い風効果を説明し、「風が吹いてくれて、我慢のプレーをしながらというほうが、僕はイメージが良いんです」。

JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部は例年、強風が名物だが・・・。
22歳にいい風が吹くか。


風よ、吹け~~~

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