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アジアパシフィックオープンゴルフチャンピオンシップ ダイヤモンドカップゴルフ 2022

大西魁斗が大雨の「65」で首位堅守

大雨の大洗で、一時2位と5差をつける大量アンダーで第2ラウンドを終了した。

 早朝にスタートした23歳の大西魁斗(おおにし・かいと)が難コースで、通算8アンダーまでスコアを伸ばして午前中の暫定トップに立った。

 「今日は1日雨が降りましたので、自分との戦い。集中力を途切らせることなくやると決めていました」。スタートの1番から連続バーディを獲れたことでも「良い流れを作れた」と、ひたむきにプレー。

 

雨中のゴルフはリズムが乱れがちだが、内藤雄士コーチの指導で「今年からグリップチェックのために始めた」という、両手でクラブを胸の前に突き出す独特のルーティンを堅実に守った。



 

雨で重くなったグリーンも、アームロックで握る中尺パターの距離感が抜群だった。

 

日本とアジアンツアーの共同主管試合で3年ぶりに、アジアンツアーの選手が揃った今年はアジアンツアーの広報担当も来日。インスタ用に動画のコメントを求められて、ネイティブ英語でよどみなく応えた。

 

9歳で渡米し、語学もゴルフもアメリカ仕込み。米フロリダの名門「IMGアカデミー」で学び、南カリフォルニア大では「アジアアマ」に2018年から3年連続で出場。米選抜の「オールアメリカン」にも選ばれ、対抗戦ではコリン・モリカワや、マシュー・ウルフと闘った。

 

2020年の卒業を機に、いったん日本でキャリアを積みに戻ったが、将来の目標はもちろん米ツアー。

 出場枠が狭い今大会は、はじめ出場資格がなかったが、世界を見据える若者に、主催者から推薦出場の白羽が立った。

 「回りのサポートがなければ自分はここまで来れていない。結果で、お応えできればいい」と、溢れる感謝をゴルフに注ぐ。

 

今大会の勝者には「全英オープン」の切符も得られ、「初メジャーも実現させたい」と、初Vへの思いもひとしおだが「感情的になってしまったらゴルフに集中できない。いろいろ、頭に浮かぶがすべて受け入れ今は自分のやるべきことに集中する」。

決勝ラウンドにむけて、大学時代から師事するメンタルコーチの教えを改めて反芻していた。

 


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