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フジサンケイクラシック 2021

20代最後の優勝へ。石川遼が2打差首位

©JGTOimages
大会3度目の頂点へ。石川遼が手をかけた。最終日を前に、2打差の単独首位で抜け出した。

第3ラウンドは、前日残した第2ラウンド終了後に始まったが、濃霧でスタートが90分遅れ、午後から降雨でプレーが止まり、2度の中断を経て、石川の最終組が終わったのはもう18時前。

「今日は凄い長い1日でした」。

どんなにタフな条件でも、鍛えた体から放たれるスイングにブレはない。
序盤から、ショットが冴えた。
2オン2パットの3番を皮切りに、5番パー4の3連続バーディで抜けると、再三のピンチもボギーなしを続けて、14番では15メートルが決まって4バーディ目を奪った。

次の15番では3パットを打ったが、前日に続いてボギー1個にとどめて「68」で乗り切った。

連日の難条件。
「霧も出て、寒さもあった。飛距離も落ちて、長いホールがもっと長くなる。さらに難しく感じて苦しいですね」と、こぼしながらも笑顔は絶えず、どんなに雨が叩きつけても「スイングに影響しそう。幸いシャツに速乾性がありますので」と、ついに最後まで半そでで通した。

通算8アンダーで、2位と2打差をつけたが「まだ18ホールもある。明日もいろんなことが起きると思う。それも含めて楽しみにしています」。

連覇を達成したのは、もう11年前。
「プロ2年目とかで、まだ10代の頃です。あの時どうやって打っていたか。どう向き合っていたか。定かではないくらい、時間が経ってしまいましたが、当時と今では全然違う」と、断言。

スイングも変えた、身体も変えた、考え方も攻め方も変えた。
「1試合1試合の向き合い方も変わっています。明日は、いま自分が持っている、ベストのパフォーマンスを出し切れるように頑張りたい」。
今月17日に、30歳の誕生日。
ここ富士桜での大会3勝目を20代の集大成にする。

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