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フジサンケイクラシック 2019

米再挑戦をにらむ岩田寛が大差を追う

最終日は、キムと崔虎星が下位グループを4差で引き離して逃げる展開。大量リードを少しでも縮めたい。ここでV経験を持つ、岩田寛も同じだ。

2014年は、普段クールな男が涙の初優勝だった。
思い出が詰まったコースはその後、改造を重ねて「あのときより難しくなっている。前は、アウトコースで伸ばせるイメージだったけど、今はそのイメージがあまりない」。

5年前の印象に引きずられず3日目は、前半耐えて終盤に盛り返してきた。15番で2メートル、16番のパー3は6Iで3.5メートルにつけて連続バーディを奪うと、17番パー5は、3打目の61ヤードを、58度でチップインイーグル。
終盤の3ホールで一気に4つ沈めて通算6アンダー、首位と7打差まで持ってきた。

富士のふもとで見据える目標がある。
16年から戦ったが、わずか1年で撤退した米ツアーへの再挑戦。

「アメリカに行く前に準備していたやつが全部、裏目に出た。途中から、訳がわからなくなった。すべてが足りなかった」と最高峰ツアーから持ち帰ったのは深い悩みだけだった。

ここ数年は口を開けば、自分への不満ばかりだったが今週は違った。「もうちょいですかね…」。好調の兆しもあり、今までのネガティブ発言を返上して「自分に甘くすることにした」という。

大きなチャンスが来月に迫る。
日米共催&日本初開催の米ツアー「ZOZO選手権(10月24〜27日、千葉県・習志野カントリークラブ)はブリヂストンオープンの上位3人、また今季初戦から同大会までの賞金ランキング上位7人に出場資格があり、現在同45位の岩田は踏ん張りどころ。
「出たいです」。
そのため試合が大きく空いた夏の間も地元仙台で、黙々と調整を重ねてきた。
大差を追う最終日こそ、3日目にみせた終盤の爆発が欲しい。

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