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日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills 2019

国内ツアー初! 宍戸の17番に、写真撮影可能なエリアが誕生

史上初。コース内に写真撮影可能エリアが誕生する17番。
20回記念大会で、主催のJGTOがいまだかつてないファンサービスを始める。
17番ホールに、ギャラリーの方に選手の写真を撮っていただける、写真撮影エリアを設ける。
ツアーディレクターの中島和也が大会前日5日の事前会見で明かした。
「国内ツアー初の試み」である。

前代の選手会長、宮里優作が「観戦の記念に」と、初めて会場内でのギャラリーの写真撮影を解禁したのは3年前。
しかし、練習場やクラブハウス周辺など可能エリアはあくまで限定的だった。

コース内で、まさに試合中の選手にスマートフォンを差し向ける。米ツアーではおなじみの光景も、原則的にカメラ機能のシャッター音が消せない日本では、今なおハードルは非常に高い。

ショット時に集中力を高めて打つゴルフ競技では、プレーのさまたげになるからだ。
だから男女共に国内ゴルフでは、プレーエリア内での写真撮影を禁止して、ギャラリーに協力を求めている。
それでも中にはルールやマナー違反もあり、「被害にあった選手は"また次もあるんじゃないか"とトラウマになる選手もいる」と、中島。

それだけに今回、解禁するにあたって設置場所にはかなり考慮した。
481ヤードと距離の長い17番パー4は、グリーン手前に池が口をあける屈指の難ホール。撮影可能エリアは、その池の手前。池に沿って続くフェアウェイが一番狭くなった箇所のロープサイドで、中島によると「選手のセカンド地点からは150ヤードほど、グリーンからは80ヤードほど離れており、プレー中の写真を撮影していただいても選手に音は聞こえない。3月ごろから下見を重ねて取り決めた」。

それでいて、選手の歩行経路には近いので「間近を通り過ぎていく選手の姿。声援を受けて手を上げたり、そういう様子を静止画や動画に撮って楽しんでいただけるのではないかと考えた」(中島)という。

今回は、1ホール限定だが「プレー中の写真を撮ってもらってもいいのではないか、という声は選手たちからも出ていた」と、これをきっかけに、さらに策を深めて増やしていく可能性もある。
もっとファンサービスをと望む選手たちと、JGTOの取り組みが合致して実現した史上初の取り組み。
選手も関係者も20回記念大会の良いお土産になればと願っている。

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