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トップ杯東海クラシック 2019

50回記念大会で、首位タイにつけたのは20代の2人。堀川と比嘉が三好でツアー2勝目を狙う

50回大会で、揃ってツアー2勝目を狙う堀川と比嘉(左から)
今年記念の50回目。半世紀を迎えた伝統の1戦で、20代の2人が並んでトップに立った。
26歳の堀川未来夢。6月の「日本ゴルフツアー選手権」で、初優勝を5年シードのメジャータイトルで飾った。
24歳の比嘉は、身長158センチ。8月の「RIZAP KBCオーガスタ」で、史上最も小さな勝者になった。
大会の歴史のやっと半分くらいの歳の2人が、難コースで真価の問われる2勝目を狙っている。

堀川には、初日の67は「多分、三好の自己ベスト」。実際は16年の3Rに次ぐ、本大会における自身のベストストロークタイ記録だったがこの日は強い風、難しいピン位置。難条件下の好スコアに、満足度は自然と増した。
インスタートの10番で、2メートルのパーパットをしのいで「今日は耐える展開」。11番のボギーも12番ですぐに取り返すとそこから5バーディは、最後の9番でも3メートルのチャンスを逃さず「締まりの良いゴルフができました」。

序盤、トップを走ったアマの木村太一さんは堀川の母校・日大の現役3年生。卒業後もコーチとしてしばらく静岡三島の大学寮に残った堀川は、木村さんたち現役生らと寝食を共にし、「仲良くさせてもらった後輩でした」。
前半終了後のインターバルでは少し立ち話をして「今日はパットが入っていると言っていた。寮で一緒に過ごした後輩が、ツアーに来てもこうして活躍できる。嬉しいですね」。
木村さんの活躍は、後半9ホールの励みにもなった。

今年は、初Vを飾ってすぐ6月の全米オープンと、7月の全英オープンで立て続けにメジャー初体験。「短期間にいろんなことが起こったので、あの頃は興奮していた。1勝して喜びの中で、海外メジャーをやったがそれはいったんおいて、今はもう1勝上げることを目標に、やっているところ」と、心新たに迎えた実りの秋だ。

現在、賞金ランキングは9位。そして堀川と、並んで首位につけた比嘉は同13位。
来月の日米共催&日初開催の米ツアー「ZOZO選手権」の出場権を得るには、2人とも次週「ブリヂストンオープン」終了時のランキングで、上位7人に入らなくてはならない。
もう1勝が欲しいのは、比嘉とて同じである。
ここ三好は、比嘉にはアマ時代に11年の日本アマでラウンド経験があるが、プロでは初出場。
「あのときショットが荒れて、苦戦した記憶があるが、僕はまだ、三好の本当の怖さをわかっていない。そういう意味では、怖いもの知らずのゴルフができているのかもしれません」。
怖さを知らないまま、突っ走れるか。

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