Tournament article

ISPSハンダマッチプレー選手権(1回戦・2回戦) 2018

塩見好輝が、石川遼を下す

ひとつ下の選手会長を脱帽させた。「正直、今日は塩見さんが凄いです」と、石川遼。2&1で負けたが「僕も悪いゴルフじゃなかった」。ホストプロは、さらにその上を行った。
塩見が2つのイーグルで、石川のゴルフを封じた。

230ヤードから3Wで、奥4メートルに乗せた9番パー5。
4アップで折り返した。
「でも遼はいきなりポンポン取ってくるので。終始気が抜けない。10番から3タテで、取られた」。
予測していたとおりに後半すぐに、3つ続けて逆襲された。
1アップまで引き戻された。直後の13番パー5で、塩見は勝負に出た。

220ヤードの2打目。「幅が狭いので3Iでがっつり打って、上2メートルについた」と、互いにイーグルチャンスも石川が、先に8メートルを逃した。
石川に、先にOKバーディを与えた塩見は「ここで獲っておかないと、流れがと思ってしっかり打った」。
再び突き放して、逃げ切った。

普段のストロークプレーからして大胆なゴルフは、マッチプレーでより際立つ。
「7番では、これ打てるの?というようなバンカーショットがうまく寄った」。アゴ近くにくっついたボールを、残り150ヤードのバンカー外から手だけ突っ込み、「上から潰すようにして打ったら3メートルにくっついた」と冒険ショットも、バーディにつなげてみせた。

「マッチプレーは自分が1打でも、良く上がればいいから。ストロークプレーみたいに頭を使わなくていいから。トータルのスコアを考えなくても済むので嫌いじゃない」。
昨年の日本ゴルフツアー選手権から、今年の同選手権の獲得賞金でカウントする「ISPSハンダマッチプレーランキング」が確定した時点では、まだ出場枠には潜り込めずに「もう出られないと諦めていた」。

直前に、思いがけずに滑り込んだ1回戦は、いきなり石川遼とぶつかることになったが「遼との対戦は、自分にとってはプラス。勝っても負けても、見て下さる人がいるし、注目も集まる。名前も覚えてもらえる」。
堂々と渡り合い、初戦を勝利で飾った。

大会主催の国際スポーツ振興協会(ISPS)所属のホストプロ。
「とりあえず、3回戦には行きたい」。
石川は「これが、ストロークプレーの初日だったら塩見さんがトップだった」と、請け合った。
初戦の金星を糧に引き続き、トップギアで巨大な山を駆け上がる。

関連記事