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中日クラウンズ 2018

秋吉翔太が和合で全開のくまモン愛

熊本出身の27歳が、伝統の和合で「大変なことをした」。今年59回を迎える歴史ある大会で、ツアーで自身初の首位で最終日を迎えることになった秋吉が、一番自分に驚いた。

シード1年目の今季、大会は2度目だが初回の16年は高熱を出して、2日目に棄権をしているから、ほぼ初出場のようなもの。
少ない経験を駆使して悟ったことは、「このコースは攻めても、攻めなくても罠が来る」。

難攻不落に「ハマらないように」と今週は、あえてウッドはドライバーのみとした。
その分、「自分の武器」を自負するロングアイアンを駆使。
この日も、スタートの1番から2アイアンを握ってバーディ発進するなど、攻略に徹して4アンダーで回った。
難しい上がりの3ホールで耐えた。

17番のパー3で「一番行きたくない奥に行った」と、この日唯一のボギーに、へこみながらも大ギャラリーが待ち構える18番で魅せた。
「変な緊張があって、アプローチを失敗した」と、右の手前のラフから寄せきれずに5メートルを残した。
「パーで上がる」と、強い気持ちでねじ込んだ。

出身地にちなんでキャディバッグと、ボールと、マーカーは可愛いくまモンのイラスト入りだ。
住まいを、奥さんの実家のある福岡の北九州市に移した関係で、使用許諾が下りるまで少し時間を要したが、「震災があったし、僕も熊本出身として少しでも地元をアピール出来たら」。
プレー後に、特に子どもたちに望まれたら出来る限りボールをプレゼントするようにしており、もはや全国区のゆるキャラの認知度は絶大だ。
「くまモンの絵が入っていると誰にも喜んでもらえるし、覚えてもらえる」。
そういえば、本人の風貌もどことなく似ているような気が。
「くまモン、と呼んでもらって大丈夫です」と、ニコニコ笑った。

2位とは2打差も強豪ひしめく中で、ツアー初優勝を狙う身には、あってないようなものとは承知の上だ。
もちろん、最終日最終組は初めてだ。
「経験がないので・・・。どうにもこうにも分からないが、バーディボギーで並ばれるってことは分かっている」とシンプルに「明日はとりあえず、今週で最低限、坊主を回避できるように」と、当初の目標達成を貫くつもり。

今季、海外初戦から「自分への戒めとして、トップ10に入れるまでは」と自らバリカンを入れた頭。
「優勝をして、回避出来れば本当に一番いい」。
最高の形で、見納めにする。
  • ホールアウト後のは18番グリーンで、公開インタビュー。丸刈りヘアを披露するのはこれが最後にしたい!!

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