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〜全英への道〜ミズノオープン at ザ・ロイヤル ゴルフクラブ 2018

口でもゴルフでも負けない! 香妻陣一朗が4アンダー

シード2年目の23歳が、近ごろけっこうイケイケだ。史上最長コースは、この日は前のティを使ったとはいえ全長7726ヤード。
十分な“モンスター”にも「僕は長いと思わなかった」。こともなげにいった。
「僕も最近、飛ばないわけじゃない。今は振ったらけっこう行くので」。
ムキムキの胸板を張った。

地元宮崎から大阪に出て1年半。連戦中であっても毎週月曜日は、筋トレの日。

この日は705ヤードの16番パー5で、第1打を悠々風に乗せて340ヤードも飛ばした。3打目はアプローチほどの距離しか残らず余裕のパーを拾った。
前半12番から3連続バーディの貯金を駆使して、68を出した。

今大会の上位4人にもらえる全英切符は「もちろん欲しい」と、きっぱり言った。
今月8日に行われた予選会で、姉の琴乃さんが全米女子オープンの切符を得たが「そっちは別に、刺激じゃない」と、素っ気なく言った。
「女子のメジャーって・・・ピンと来ない。メジャーといえば男子でしょう」。
幼少期から、いつもテレビで憧れた舞台だ。
行きたい気持ちをなおさら強めたのが、今週21日月曜日に、兵庫県で行われた全米オープン予選だった。

トップ通過を果たして初切符をつかんだ秋吉翔太は地元九州で、ジュニア時代からしのぎを削った先輩である。5つも上だが「翔太くん」と親しげに呼んで「昔から一緒にやってきた仲間。そういうのも刺激になりながら今週、僕も獲れたら」。
そんな発奮材料に加えて50歳の“ライバル”の存在も大きい。

最近、ツアーでブームの罰ゲーム。先月、谷口徹に言われた。「俺に賞金で負けたら坊主な」。
約束をさせられた矢先に谷口は、3度目の日本プロを制してあれよと賞金ランクトップに躍り出た。
朝からそんな谷口からかけられた一言がやる気をあおった。
「谷口さんに、“お前、予選通らないから、坊主はもうやめといたるわ”と言われて」。
すっかりなめられたと思った。
負けずに言い返した。
「谷口さんに、勝ってやろうと思います」。
小平智が米ツアーに発つ前に、言っていたとおりに「陣は本当は、凄い毒舌」。
謙虚のカラを破って、どんどん道を切り開く。
実はこの日、もっときわどい発言もあったが「・・谷口さんには内緒ですよ」。
口でも、ゴルフでも負けたくない。

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